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No.288 おもてなし

2014/02/05

オリンピック招致にどのようにプラスに働いたのか知らないが

例の 「 お ・ も ・ て ・ な ・ し 」

Tキガワさんのスピーチ以来、 「おもてなし」 という単語が世にあふれ出した
いや、いとも安易にこのワードが使われるようになった

「おもてなし」 という日本語を英訳すれば、ホスピタリティーだろう

ホスピタリティーの本来の意味は

見返り (報酬) を求めず他人に喜びと満足を与えるような人間性の撥露を自発的におこなうこととされている
もし報酬を伴うとするなら、それは、結果として後からついてくるものだという

よく似たワードに 「サービス」 がある

直訳すれば 「奉仕」

しかし、日本語としての 「サービス」 には 2通りの意味があり

ダイレクトに 「奉仕」 とは訳せない

  • 「無料でお付けしておきます」 という意味を、 「サービスしておきます」 と表現する場合
  • そして、 「年会費○○円を支払えば、△△というサービスを受けられます」 と言う場合

要するに 無料と 有料

さらに、英語の 「サービス」 とは

サーバント (奴隷) を語源としているから、サービスをされる側が、サービスをする側よりも立場が上ということ

いっぽう、 「おもてなし」 には

する側と される側の上下関係はないし、無報酬という先入観念がある
果たしてそうであろうか?

最近話題の超豪華特急 「ななつ星」

至る所に贅を尽くし、 「おもてなしの精神が詰まっている」 と報道されている

しかし、これは高額な料金を支払った人のみが享受する 「おもてなし」
「高額な料金に見合った当然の扱い」 に過ぎず、有料サービスと何ら変わらない

知人を家に招く

すなわち、知人をもてなす
これとて、その知人を尊重していることが基本ではあるが、将来、何らかの見返りを期待する場合だって少なくないはずだ

「おもてなしには必ず下心がある」

と言ったら、不謹慎だろうか?

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