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No.398 人と言う字

2015/08/25

「人という字は人と人が支えあっているさまを表している」

とは、よく耳にする言葉だが、勿論、これは後世の人が考え出したこじつけに過ぎない

象形文字の 「人」 と言う字は、人間が 「 1人で」 腕を垂らして立っている姿を現したものだ


人は他人の支えがなくても生きてゆける

ルバング島で 1974年に発見された、小野田寛郎氏がよい例であろう
彼は過酷な自然の中で一人で生きた
彼はただ戦うため、生きるためだけに生きた

他人の力を借りないということは

自分で全てのことをしなければならないということである
これは 時間がかかることであり、智恵を要することであり、努力を要することであり、リスクを伴うことでもある


現代人が スマートに生きようと思えば、他人の力を 「利用」 せざるを得ない

自分の資産の中から対価を支払って他人の力を利用するのである
これは ギブアンドテイクの世界であり、他人同士が ウインウイン関係を構築することによってはじめて成り立つ

そういった意味では現代人は支えあって生きている

しかし、それは、いわゆる 「助け合いの精神」 とは意味が異なる


今、小学生が学校で教わることは

「人から道を尋ねられたら 逃げなさい」 である

誘拐とか 暴行の リスクをいかに避けるかを教えているのだ
これは 助け合いの精神とは程遠い


一昔、いや 二昔前なら当たり前だった 「助け合いの精神」

残念なことに、今やこの言葉さえ、死語になりつつある

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