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No.421 「64%」

2015/12/24

日本内科学会が毎年実施する 「セルフトレーニング問題」 の、僕の 今年度の正解率である

回答者数 8848名の平均正解率が 80.5% (全 50問題に対して 40.25問題) に対して 僕は 32問題しか正解できなかったわけである
正解率 60%以上で 5単位が与えられるから、今回は かろうじて 5単位を獲得することができたわけだ
実に 悔しい

因みに 昨年の僕の正答率は 82%で

平均正解率 80.4%を 僅かに上回っていたし、これまで 平均正解率を下回ったことがなかっただけに、平均よりも 8問も多い誤答があったことは ショックだった

この問題は 5月ごろから希望者に配布される冊子状の 50問からなるもので

9月に 回答が締め切られ、 12月に 成績が郵送されてくる
問題は 内科のあらゆる分野から出題され、その年に報告されたような話題も含まれているから、自分の専門とする分野以外でも、常に 最も先端の知識を知っていなければ 全問正解は無理である

しかし、回答者には 十分な時間的余裕があり

本で調べるのも、専門家に聞くのも 自由だから、平均正解率は 当然高くなる


内科専門医は 5年の認定期間の間に 75単位を獲得しなければ、次の更新ができない システムになっている

内科学会学術集会に参加して ○単位、論文発表して ○単位、学会発表 ○単位、などといった規定があり、加えて、 5年の間に セルフトレーニング問題試験を 最低でも 1回受けて 5単位を得ることが 必須条件となっている

僕は すでに規定の 75単位は 獲得しているが

「セルフトレーニング問題」 は 12月の成績が送られて来る時に 詳細な解答説明集がついてくるから勉強になるため、毎年受けることにしている

言い訳をすると

今年は 単位数が足りているので 少し安易に問題を解いてしまったこと、つまり 解らない、もしくは 解答に自信がない時に、ろくに調べもしないで 適当に答えたことが響いた

医学の世界は、毎年知識が更新されているが、特に最近は それが速いように感じる

診断基準は どんどん変わり、疾患概念や 疾患名も どんどん変わり、 3年前の知識では古すぎる といったところだ

今回の失敗があったからこそ

解答解説集を熟読することによって、自分が 何故間違ったのかがわかり、新しい知識が身についた

きっと

このように 前向きに臨むことが、「セルフトレーニング問題」 本来の目指すところなのだろう

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