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No.436 あるビジネスモデル

2016/05/16

あるとき、ふと閃いた

「持ち込み居酒屋」 という 新商売が 成り立つのではないか?

客は 入場料を支払えば、持込自由

というか、店では 料理や 飲み物を 一切出さないから、客は 近くのコンビニで買うなどして 自分の好みの つまみと 酒類などを 持ち込む必要がある

店は 10人も座れる カウンターさえあれば それでよい

グラスや 料理の温め、皿への盛り付け などの サービスは 店が提供する

カウンター内には 店主一人

客の 話し相手になってくれるところは 普通の居酒屋と同じ


通常、黒字経営の飲食店では 売り上げの 50~ 55%が経費、 30~ 40%が 材料費、残りの 僅か 10~ 15%が 儲けといわれる

「経費」 には 人件費、 光熱費、 賃料など が含まれる
(ちなみに 飲食業の人件費率は 30%程度とされるが、一般病院の 人件費率は高く、 50%程度が 健全な 経営の 理想条件とされている)

さて、仮に、ある食堂の 商品単価が 1000円として、一日 100人の 客が来たとしよう

一日の 売り上げは 10万円だが、儲けは 1~ 1.5万円ということだ
一日 100人の客といえば 盛業中に 見えるかも知れないが、財務の 実情は こんなものなのだろう

それでは 「持ち込み居酒屋」 の財務はどうか

「経費」 は 賃料と 少しの光熱費くらい、材料費は 0だから、入場料が ほぼ儲けとなる
利益率は きわめて大きい ビジネスだ
もちろん 入場料を いくらに設定するかによって 儲けは 変わるが、回転がよければ それだけ 収益は上がる

仮に 入場料が 500円で 40人が 来店した場合の 一日の 儲けは 1.5万円程度

先述の 食堂と 儲けは同じである
入場料 1000円、来店人数 50人とすれば、儲けは 5万円弱ともなる

酒類を 買い置きする必要や、材料を 仕入れに出かける 手間も、在庫を抱える デメリットもない

厨房を 設けなくて良い分、開店資金も 低く抑えられる
また、店が 料理を 提供するわけではないから、飲食店が 最も気を使う 食中毒の問題も 存在しない

客の側の メリットも 大きい

居酒屋で飲むよりも 明らかに 低予算で済む
しかし、自分で 酒や 肴を 買うのなら 家呑みと同じ?
いや、全く違う
カウンターで 隣り合わせた客との コミニュケーションが 成り立つこともあるだろうし、友人同士で出かければ 世間話に 花が咲くことだってあるだろう

すなわち、一人で入っても 仲間と入っても、居酒屋気分は 十分に味わえるわけだ

空になった 缶や 容器や 瓶は 店で処分してくれる

店と 客の両者にとって メリットばかりではないか

こんな店が コンビニの近くなんかに いつ出現してもおかしくはない

今、コンビニによっては

イートイン ・ スペースといって、購入した商品を 食べるコーナーを 設けている店舗を 見かけることが多いが、僕の 「持ち込み居酒屋」 は かなり違う イメージである

誰か 始めてくれないだろうか

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