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No.437 国民一人当たり GDP

2016/05/23

米国に次ぐ 世界 第二位であった 日本の GDPが 中国に 抜かれて久しい

安倍首相は 「日本の GDPを 600兆円にする」 と息巻く
そもそも GDP ってなんだろう

GDP = 最終消費支出 + 投資 + 在庫増加 + 輸出 - 輸入

しかし、 GDPを 人口で 割り算すると

13億人の中国の 10分の 1の人口しかない 日本のほうが 断然 大きい数字となる
そして、 1人当たりの GDPが 大きい国ほど、国民は 豊かということになる

それなら、と世界の一人当たりの 名目GDP ランキングを調べると

世界の先進国は すべて 日本よりも 上位に ランクされていて、 米国( 6位)、 英国( 14位)、 カナダ( 17位)、 ドイツ( 20位)、 フランス( 22位) などとなっている
日本は というと、 26位に 甘んじている状態
1人当たりの 名目GDPですら 日本は 先進国の中で 最下位なのだ

かつて、 「 1億 総中流」 と 言われた時期があったが

非正規雇用などが増えて 個人所得は減り、 ワーキング プアが 社会問題となっている今、 「 1人当たりの 名目GDPが 世界で 26位」 といわれても 不思議に 納得してしまう

ちなみに 1人当たりの 名目GDP 1位~ 3位は ルクセンブルグ、 スイス、 カタール

GDP 世界 2位を誇る 中国は 75位となる

さて、上記のように 国民の裕福度は

国民一人当たりの GDPで比較したほうが わかりやすいのだが、国際競争力を 比較する指標としての意味では 総 GDPが 便利なのだろう
軍備を 充実させるにしても、インフラを 整備するにしても 国家全体の 資力が物を言うからである

GDPを 上昇させるためには どうすれば良いかは 上の計算式を見れば 一目瞭然である

すなわち、消費を増やし、かつ貿易収支を 大幅な黒字にすればよい
しかし、理屈は簡単でも 実施は 簡単ではない
国民所得が 低いままで、挙句 消費税 10%となっては 国内消費が 伸びるはずもなく、貿易収支も 赤字計上続きの 現状である

現在、日本の 実質 GDPは 500兆円を 少し上回る程度だが

安倍氏は これを 600兆円規模に 増やすという

簡単に達成できるとも 思わないし、何か 起死回生の秘策があるとも 思われない
せめて 今の GDPが 500兆円を割る などの事態は 避けたいものだが ・ ・ ・

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