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chap.030 ヒステリー

2016/10/19

今は 医学的用語ではなくて

急に わめいたり 尋常でない行動を取る女性に対して
「あの人 ヒステリーを起こしている、 ヒスっている」 などと 使うことが 希にある程度ですが、 「ヒステリー」 という病名が 差別的に 聞こえるとの配慮から、現在は 「解離性障害」 (dissociative disorder) というのが 正式名称です


解離性障害には いくつかの種類があり、そのうちの 1つが

精神的原因により、 麻痺、 痙攣、 声が出ない、 物が見えない、 音が聞こえない などの 身体的症状が出る タイプです

もう 1つは

ある期間の 記憶がなくなってしまう (健忘) 、自分では 何が何だかわからないうちに どこかへ行ってしまう (遁走) で、たとえば サラリーマンが 朝、会社に 出勤しないで、全く別の場所で 発見されるなどの 例です


これらは ストレスに対する 一種の防衛反応と 見ることもできます


二重人格、多重人格という言葉を聞きますが

これらも 解離性障害の一つであり、 「解離性同一性障害」 と 呼ばれます



遁走、多重人格などの 罹病率は 多くはないのですが

解離性障害を 診断する上で 大切なことは、他の 神経内科疾患、たとえば 多発性硬化症、 てんかん、 神経変性疾患などを 鑑別、 否定することです

解離性障害での 神経症状は

理学的所見や 検査所見と 合致しないので、詳細な 神経学的所見を取ることで 鑑別が可能です


解離性障害の 治療薬は 今のところ ありません

ストレスの もとを調べ、ストレスに対処することを 身につけるなどの 精神療法をおこなうことが 一般的で、数ヶ月の間に 自然に 発作が出なくなることが 多いとされています

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