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No.090 年賀状

2011/11/22

年賀葉書が売り出された

もう、そんなシーズンとなってしまったのだなあと、時の流れの速さを感じる

日本人は多くの人が年賀状を書く

当たり前のようになってしまったこの年中行事は、実は平安時代から貴族の間では流行していたそうで、結構歴史のある習慣だ
明治時代に、年賀葉書が発売されて現在の年賀状配達システムができると、一般にも広く定着したという
日本のみならず、韓国、台湾などでも似た習慣があると聞く

この日本古来の風習のため

恐らく、日本郵政も、年末の年賀状売り上げが、郵政事業収入の多くを占めていることだろう
最近は、宅急便などにより郵便物を配達したり、また電子メールの普及もあり、郵便局を利用する場面が減少しているはずで、そんな中、年賀葉書の販売による収益は、比重を増していると思われる

毎年40億枚程度が販売されるというから、2000億円を超える円が一ヶ月で市場に出回ることになる
これは、ちょっとした経済効果ではないか

僕の場合

葉書は年に1通も書かないので、年賀状が年間で書く葉書の100%を占める
しかし、その年賀状すら、eメールや、携帯メールに置き換わりつつある現状である

さて、年賀状

誰に書くか、今年からやめる人を誰にするか、迷うことは多いと思う
一旦書き始めると、どこかの年から止めるわけにはいかない
だから、毎年書く年賀状の枚数は増える一方だ
しかし、今では便利な年賀状作成ソフトやプリンターが出回り、年賀状を作成するという作業がいとも簡単になった
名簿さえしっかり作成しておけば、あとはたやすい
だから、誰に出して、誰に出すのを止めるかなど考えず、今年、年賀状をくれた人には機械的に来年も送るのが常態化している

最近の年賀状は

ほとんどすべてが、表書きはワープロ、本文は印刷もしくはワープロ書きが当たり前となり、差出人の肉筆を見ることなど、殆どない

稀に、印刷の片隅にペンで 「お元気ですか」 程度の社交辞令が書いてあることもあるし、 「今度飲みに行きましょう」 などと、受け取る側からすると到底実現しそうにない、、まさに社交辞令としか思われないことを書く人だっているが、何も書いてないよりはましだ

しかし、経済的側面から見ると

こんな慣習としての、また社交辞令だけとしての年賀状のやりとりにも意味がないわけではない
葉書やらプリンターやら年賀状作成ソフトなど、年賀状関連商品の需要だって馬鹿にならないからだ
経済的観点からは、むしろ、この一見無意味な日本発の文化を世界中に広めてもらいたいものだ

そう言う僕と言えば

今でも、ワープロやプリンターを使わず、表書きも本文も全て自筆で書く
相手に心を伝えるのには手書きが一番と思うし、何よりペン習字の練習にもなるではないか
文字を書かなくなった現代、年賀状という手段は文字を書くという意味でも大切なものとなった

僕の年賀状は

きっと受け取り手には、アナクロ(アナログ?)と思われであろうし、書く僕も手間がかかるので、多くは作成できない

だから、年賀状を送る相手を厳選しなければ大変な作業量となるのは必定だ
送る相手は自分の中の基準にしたがって冷徹に選ぶ
基準はいろいろあり一言ではいえないが、この基準で年賀状を送る人をチョイスしていると、年々、数が減ってくる
以前は200枚以上は書いていたのに、今年購入した年賀状はたった50枚である
いや、これでも、きっと半分は余るに違いない

さて、最近では年賀状を出す代わりに

0時に年賀メールを一斉送信する人が増えたため、メールの殺到からキャパオーバーで、着信が遅れるという
時代の流れを感じるが、伝統的日本文化がまた一つ消えていくのだろうか?

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