2012/05/14
何十回となく、披露宴に招かれ、スピーチを頼まれて来た
余談だが、新郎が医師、新婦も医師か医療関係者という場合が多く、列席者は医療関係者が殆どで、まるで、医師会か、医学会の懇親会のようでもある
慣れてしまえば簡単なように思われるかも知れないが、これは、色々な意味で、意外と厄介なものだ
新郎、新婦の氏名、その読み方を間違えてはならないが、この間違いが結構ある
名前の読み方くらいなら許せるが、過去には、新郎の姓の読みを間違えた人もいた
本音では、そんな意地悪なことを考える場合もある
それでも、スピーチする側としては、本当に嬉しそうに、祝いの言葉を述べる
披露宴参加に慣れきっているはずだ
だから、 「スピーチなど早く終ってしまえば良い」 と考えていることだろう
「早く食べて、早く帰りたい」
そして、それをなだめる若い親の声
はじめのうちは皆、静かに聞いているが、お色直し前後ともなれば、列席者同士が勝手に会話を始め、スピーチなんか、誰も聞いてはいない
新婦も不在の、そんなシチュエーションで喋るのは少々空しいが、皆、アルコールが回り、誰も真剣に聞いていないから、反面気楽だ
スピーチをする人の立場によって大きく異なる
新婦、あるいは新郎のエピソード程度でよい
新郎、あるいは新婦の、会社での活躍ぶりを、かなり誇張して語れば良い
このあたりまでは、アドリブでも十分可能だろう
など、列席者の誰もが、全く興味のないような、一般的な話をしなければならない
間違っても、来賓が新郎、新婦のエピソードなどは、あまり語らないのが、来賓スピーチの暗黙のルールである
宴のはじめのほうだから、皆、しーんとして聞いている
参列者は、まだアルコールも入っていない、しらふ状態
そこで、スピーチの内容が問われることとなる
いや、実は聴衆にとっては、内容など、多分どうでも良いのだ
むしろ、聴衆は 「日頃口下手なあの人が、噛まずに、きちんとスピーチを終えられるのだろうか?」 などという所に、興味があったりする
意外に真剣で、参列者に、ある程度の新鮮味や感銘を与えたい、などと考えるわけだ
過去の著名人の語録をパクるのだ
僕の本棚には、この類の本が多く並んでいる
「世界の名言集」 みたいな奴だ
過去の著名人は結構、良い名言を残している
さすがに、他人の言葉をそのままパクるわけには行かないので、 「米国の心理学者○○はこのように言っています」
と、引用しながら、多少脚色を加え、話を発展させ、結論に持って行く
僕は、いつもこの方法で乗り切ってきた
大きな声で、滑舌よく、ゆっくりと、元気良く話す、ということを、きちんと押さえれば合格だ
皆さん、少しは参考になったでしょうか?