2012/05/30
1950年には 97人に過ぎなかったが、 1998年には 1万158人、 2003年の調査では何と 2万561人となっている
さぞかし、今はもっと多いことだろう
また、この勢いで更に増え続けるのかについてもわからない
そして、 100歳以上の人の動脈硬化度は 80歳代の人と同等という
すなわち、動脈硬化の進展が遅い人ほど長寿なのだろう
そして、動脈硬化の進展の速度は、遺伝子が司っていると考えられている
「きんさん ・ ぎんさん」 のような長寿家系があることから、寿命には遺伝子が関与していることは明らかだ
できるだけ起こしたくはないが、年齢とともに進むのは哺乳類の宿命である
しかし、長寿の遺伝子を持っていない人々でも、動脈硬化を遅らせることは可能だ
コレステロール高値、高血圧、高血糖を指摘されたことはないだろうか?
これらは、いずれも無症状なので、健診を受けた人や、通院中の人にしかわからない
このような食生活が大切だ
中年以後は、好きなものを、好きなだけ食べていてはいけない
「腹八分」 とは、よく言ったもので、一回の食事量が少ないほど、油脂量も食塩量も炭水化物の量も少なくなる
さらに言えば、 「腹八分」 よりも、 「腹七分」 の方がもっと良い
などを伝えていた
サーチュイン遺伝子が活性化されるかも知れないわけだ
「まだ食べられる」 、 「まだ食べたい」 と思う時に、食事を終了することが肝要だ
「腹七分」 食べた後、すぐに歯を磨いてしまえば良い
そうしているうちに、区切りがついて、満腹中枢が刺激されはじめ、食欲は消えて行く
年齢を重ねるうちに、高コレステロール血症や高血圧や食後高血糖になる人は多い
コレステロール低下薬、降圧薬、血糖値是正薬を服用すればよい
これらは確実にコレステロール値や血圧や血糖値を正常化し、動脈硬化を抑える
連続服用することにより、すでに起きてしまった粥状硬化巣 (=動脈硬化の起き始め) の退縮が起きることが証明されている
つまり、動脈硬化を起こしかけている血管が、元の健康な血管に戻るわけだ
「一生飲まなければならないのですか?」
という質問を、必ず受ける
患者さんは、がっかりした表情を浮かべるが、食事だって一生続けているではないか
それと同じと思えば良い
眼鏡をはずせば、ぼやけて見える
眼鏡を一回かけただけで、近視が治るわけではない
これと似ている
薬を飲んでいる間、コレステロールや血圧は下がるが、飲むのをやめれば、元のコレステロール値や血圧に戻るだけの話だ
脳梗塞や心筋梗塞から逃れ、動脈硬化から来る老化現象がゆっくりとなるなら、こんな簡単な長寿法はない
しかも、今のコレステロール低下薬や降圧薬には、長期服用しても、殆ど副作用が無いと来ている
百歳以上の人のうち、 105歳以上の人の占める割合は 5%に過ぎない
つまり、 100歳から 104歳の間に 95%の人が亡くなるわけだ
しかし、 105歳以上まで生き延びた人の死亡率は 105歳未満の人よりも、ぐんと少なくなるという
すなわち、本当の長寿遺伝子を持った人は、きわめて少ない
長寿家系に生まれなくても、色々な工夫によって、誰でも百歳くらいまでなら、生きることは可能である
そして、コロッと亡くなるケースが多い
恐らく、これが万人の理想だろう
久しぶりに、少し医学的な内容を書いてみた