2012/11/13
これら格付け会社のつける企業や政府の信用格付けは、世界の経済や投資家に大きな影響を与える存在である
その格付け内容をどこまで信じるべきかの判断は、投資家に任されているものの
「公益財団法人・日本医療機能評価機構」 がそれだ
今、日本の全病院 8000余りのうち、 3割弱が この機構の認定を受けている
評価は、機構が独自に定める項目について、これをクリアしているか否かで行われる
認定を受けるということは、 「病院機能」 が一定の水準を満たしていることを示すわけだから、決して意味のないことではない
それなりの出費や、施設の改良、整備、書類の整備、院内の各種マニュアルの整備など、病院にとって、本来の診療以外の負担が大きいので、余力のある病院しか受審しないのが現状である
頻繁にバージョンアップされ、厳しくなって行くため、せっかく認定を受けても、次の更新を 「負担が大きい割に、メリットが少ない」 という理由で、諦める病院も出始めていると聞く
機能評価の高い病院を選ぶかも知れないが、 「機能評価」 は、あくまでも、病院機能、設備の充足度をはかる指標である
患者が本当に知りたいのは、その病院に所属する医師の技量や業績、評判、診療科の手術や治療成績、死亡率などだろうが、これらは評価の対象となってはいない
さらに、認定病院が重大な医療過誤を起こすことだってある
同機構の認定病院だけが患者にとって 「優れた良い病院」 であると勘違いしてはいけない
機能評価認定を受けていなくても、所属医師の技量や人気が高く、治療成績が良い病院はいくらでもあるわけだ
患者の知りたい、治療成績などを公表して、病院の格付けをすれば、きっと病院選びの際、大いに参考となるであろう
いや、格付けをするのであれば、病院全体ではなく、診療科ごとにおこなうのが原則であろう
なぜなら、高評価の診療科には患者が殺到し、診療に支障をきたすことになるであろうし、それ以外の病院や診療科では 貴重な症例が減ることにより、医療経験、技術が低下する
結局、病院の一極集中に 拍車をかけるだけだ
治療成績を上げ、死亡率を下げる目的で、危険な手術や治療を避ける傾向が出て来る可能性もあり、そうなれば バイアスのかかった成績を評価せざるを得ないことになり、公平性を欠く
診療実績を ホームページなどで 公開して頂ければ、患者の立場からすると、病院選びに助かる
痔瘻の手術を決めたのは、ホームページで手術実績や、所属医師の業績を公開していた、豊田市の家田病院であった