2014/08/12
今、この湖の畔で、夏恒例の 「陶器市」 が開催されている
ここでは全国の生産地から、さまざまな陶器が出展されていて、即売されている
僕は、かねてから和食器をさがしていたので、休日に、軽い気持ちで出かけて見ることにした
皿、丼、花器、茶器など、所狭しと並べられている焼き物の中から、自分好みの品を見つけるのは楽しい
あれも欲しい、これも良いと、目移りして困ってしまう
特に、轆轤 (ろくろ) を使用しない不規則な形をした皿や器の中に惹かれるものが多い
手作りであるから、形も絵付けも釉薬 (ゆうやく) の微妙な色あいも、一品一品異なる
「あの料理にはこれ」 といった具合に選択をしてゆくのだが、自分好みのものが多いので、結構多くの品を購入することになってしまう
店主から 「料理人ですか?」 と聞かれた
「えっ どうして?」 と思ったが、坊主頭のこの風貌と、真剣に品を選ぶ姿が彼をそう思わせたのだろうか
否定すると
「じゃあ、いつもきっと高級店で食べているんだ」
と言う
まあ、きっと彼なりのお世辞なのだろうけれど、正解な品をチョイスしていることを褒められているようで、ちょっと嬉しかった
欲しかったが、予算の関係もあり、今回は見送ることとした
結局、この日は食器ばかり、 30点以上を購入してしまった
同じ料理でも、器によって旨くも不味くもなる
旨い料理がさらに旨く感じるように
あと、料理を照らし出す光も、明るいほうが旨み感を増す
要するに料理の味は、視覚によって半分以上が決まる
たとえば、カウンター割烹などでは、料理にスポットライトが当たるように工夫した店が多い
これらを見ているだけで楽しくなる
食卓のスポット照明の下で食する切り干し大根は、いつもの 2倍旨かった