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No.360 大河ドラマ

2014/12/25

NHKのドラマは見ない僕だが、大河ドラマだけは時々みる

今回の軍師官兵衛は、主演の岡田准一の名演技に惹かれて、ついに最終回まで視てしまった
一話に数千万円をかけているといわれるドラマだけに、受信料のもとを取るためにも、みた

特に最終話の、目で演技をする岡田には圧倒された

三英傑 (愛知県出身である信長、秀吉、家康のことを、愛知県ではこう呼ぶ) を題材にした大河ドラマは過去にいくつもあった

しかし、今回のドラマの前半は、通常の三英傑物とは異なり、戦国時代の西国の諸事情を描いていて、新鮮味があった

後半は

戦国物であるゆえネタバレしていて、ストーリーに興味はなかったが、竹中直人が秀吉の醜悪さを見事に演じたところが見所であった

秀吉という人物は

本当に、外見も、国家統治に対する考え方も、その疑い深い性格も、すべてが醜悪であったのかも知れない

容姿に関しては、 「顔は小さく浅黒で、体毛は赤茶けて小男、遠くからは猿としか見えなかった」 などという記述も残っており、外見が良くなかったことは一致した見方である

秀吉については正史が存在せず

戦略上の重要な書簡類は当時焼き捨てられているだろうし、実際の所、良く分からない人物である

若い時は、人懐っこく、説得上手 (「人たらし」) 、いくさ上手であり

上司の思いをいち早く察するなど、特異な才能を発揮して信長に認められたことは事実であろう
しかし、信長死去後、秀吉は私利を重視し、とたんに醜悪になる

秀吉は、戦国という異常な世界が生み出した怪物といっても過言ではあるまい

ルイス・フロイスの 「日本史」 は 1593年までの記録であり

彼が客観的に見た秀吉像を随所に見つけることができるという (僕は読んでいません)
実際、天正 14年に、ルイス・フロイスは大坂城で秀吉に謁見している

また、江戸時代には小瀬甫庵が 「太閤記」 を書いたが

これは事実とは異なる部分が多く、史料というよりは創作物であるとされている
しかし、フロイスや甫庵の記述をもとに、後世、秀吉の出世物語が出来上がった

豊臣家の正史がないだけに、秀吉が題材となる場合は創作の余地が多く、原作者の自由度が増すのだろう

まあいい

軍師官兵衛の後半の見所は、この醜悪な秀吉であり、どのように作者が描いてゆくのかに興味があったことは事実である

そして、岡田准一の丸坊主頭も、なかなか、さまになっていたなあ

因みに、彼が他の番組に出演する時は、カツラをつけていたとか

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