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No.368 僕の少子化論・2

2015/02/12

現在の出生率が続くと

日本の人口は 100年後に 4000万人、西暦 2900年には千人、 3000年には 0人となるという、とんでもない試算があることは前回書いたが、内閣府の発表した推計によると、 2060年には日本人口は 8674万人になるとされている
この数字は、おそらくかなり緻密に計算された結果であろうから信憑性は高い

人口動態の実情調査は以前から行われているし

今、これだけの推計ができるのであれば、数十年前に、
「将来、少子高齢化が起きること、そしてその場合、過大な高齢者福祉費用をいかに捻出するかが問題なること」 を、
なぜ予想できなかったのか不思議である

地震予知でもあるまいに、 「到底、想定できなかった」 などといった言い訳は通用しない

恐らく、当時の好景気に沸いた社会に満足し、少子高齢化問題など 「ずっと未来のこと」 と、真剣に考えもせず、だから、何の対策も取られなかったのであろう

数年前には

年金の記録が正確に残っていなかったことが問題となったが、実際、当時はそのレベルだったのだからどうしようもない
当時、政府と、頭の良いはずの官僚達は、一体何を考えて仕事をしていたのだろうか

少子高齢化問題の発生を予測できたのであれば

社会福祉、医療 ・ 年金 ・ 税の問題について、もっと早くから対策を取ることができたはずであり、今さら、 「生めよふやせよ」 と旗を振ったところで、生む、生まないはあくまで個人の自由だし、何の秘策もない中で、少子化担当閣僚を置いただけで、そう簡単に出生率が上がるとは考えられない

たとえ、出生率が少し高くなったとしても

今生まれた子が生産年齢に達するまでに少なくても二十数年の歳月と養育 ・ 教育費用がかかる
そして、その二十数年の間も、高齢者医療福祉年金関係の出費は増え続ける

もう、 「事遅し」 である

政府のやることは、すべて後手後手に回っている感がある

余談になるが、最近の外交を見ていても、すべて後手後手であり、先手必勝ということばを知らないのだろうか

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