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No.381 タクシードライバーと医者

2015/05/07

タクシードライバーと医者は似ている

■ タクシーに乗るのは

とても自分では歩くことのできない距離か、もしくは目的地への辿り着き方を知らない場所に運んでもらいたい時であるが、医者をたよるのは、自分の力では治せない病や、治し方も分からない病を治してもらうことが目的である

タクシードライバーは客を安全に、最短時間と最短距離で目的地に送り届けるのが使命であり、医者も同様に患者を安全に最短時間で治癒に導くのが使命だ

■ 駅前に並んでいるタクシー

並んでいる順に乗車してゆくので、客はドライバーを選べない
もしも自分の乗ったタクシーのドライバーがドライバー歴が浅くて道に不慣れな人であれば、客に道を聞いたり、間違って (あるいは故意に?) 遠回りをしたりして、客は迷惑だ

はじめて病院を受診したとき、自分の診察に当たる医者を、自由に選ぶことはできない
たとえ紹介状があったとしても、 「担当医宛」 で書かれていればどの医者にあたるか分からない
担当の医者が不慣れであれば、不要な検査をしたり、診断や治療を間違ったりすることだってあるかも知れない

■ タクシーに乗ると

ドライバーとの会話はつきもので、会話がお互いの関係を なごやかにすることが多いが、診察の場面でも、患者と医者の間で なごやかな会話が交わされる場面が多い

■ さて病院側からみれば

医者は営業係、すなわち、タクシー会社であれば、タクシードライバーであり、稼げる医者が多い病院は繁盛するが、ドライバー、おっと医者が少ない病院は苦しい

皮肉なことに

イタリアでは 「医者が余って職にありつけず、タクシードライバーをしている」 と以前聞いたことがある

  • 絶対に事故をおこさない、運転技術のすぐれたドライバー
  • うるさがられない程度の、客との会話や情報交換を楽しむドライバー
  • そんな医者になりたいものだ

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