健康診断などで 「脂肪肝」 と診断される人は多いのですが

「脂肪」 を連想させるような、腹囲の大きな体型ではない人も脂肪肝と診断されることがあります

脂肪肝とは

肝細胞に脂肪滴が蓄積する状態で、アルコール飲料を多飲する人に多く、脂肪肝＝飲酒者、というイメージが一般的かもしれません

しかし、近年

アルコールとは無縁の人にも脂肪肝が見られることが知られるようになり、この脂肪肝は、非アルコール性脂肪肝 （NAFLD) と呼ばれ、国内に約 1000万人ていど存在すると推定されています

NAFLDの中で 「単純性脂肪肝」 は一般的には無害性なので、健診で脂肪肝が指摘されても、さほど深刻に受け止めない人が多いのが実態です

しかし、 NAFLDは、時に

ナッシュ ： NASH （non-alcohol -steatohepatitis ： 非アルコール性脂肪肝炎） という病態に進展することが知られています

ナッシュは 1998年ごろより認識されるようになった病態であり、

NAFLDの約 10％、国内では 100～ 200万人が ナッシュであるといわれます
ナッシュは中年以降の女性に起こりやすいとされています

ナッシュは 「肝炎」 ですから、ウイルス性肝炎と同じように肝硬変に移行し、やがては肝癌を発症するやっかいな病態です

単純性脂肪肝からNASHへ進展をする引き金は何か

これは まだあまり知られていないのですが、推定されているものとして、インスリン抵抗性 （たとえば糖尿病やメタボリック症候群） 、酸化ストレス、鉄過剰などがあります

脂肪肝にさえならなければ ナッシュにならないわけですから

日ごろから

1. 炭水化物を食べ過ぎない（腹７分）
2. 適度な運動を定期的に行う

などの生活習慣を身につけることが大切です

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