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No.002 医療系ドラマ

2010/08/11

必ず数字がとれる医療系ドラマ

最近、「総合診療」という言葉が一般にも知れ渡りつつあります。

現在放映中の、「GM~踊れドクター」とか、「総合診療医ドクターG」は、毎回、さまざまな症状から、病歴や検査結果をもとに診断名を推理していくという設定で、これまでの医療系ドラマ、また米国の「ER」を意識したような、救急医療現場を舞台とした連続ドラマは一味違っています。

テレビ業界では「医療ものは必ず視聴率が取れる」というのが常識だと聞きますが、これは、医療が我々にとって最も身近であるにもかかわらず、医療関係者以外の人は医療の裏の世界を知らないため、興味が湧くのは当然だと思います。我々は知らない世界の物語には興味をそそられるのです。

私が見るところ、最近のテレビドラマは、テーマに多種の「業界」を扱うようになってきました。舞台はデパートであったり、政界であったり、法曹界であったり、家具業界であったり、プロバスケットチームの物語であったり。すなわち、これも定番の刑事ドラマや単純なラブストーリーなどの、ありきたりの設定に視聴者が飽きたための工夫であり、医療系ドラマもまさにその一環なのでしょう。映画では、「チームバチスタの栄光」「孤高のメス」などがヒットしました。

しかし、今の総合診療物(私が名づけました)は出てくる症例が確かに良く吟味されていて、私たち医療関係者が見ても参考になったりするほど緻密に作り込まれています。米国ERもしかり)。もちろんエンドロールをみれば日本を代表するような著明な医師が医療監修を行っていることがわかり、なるほどと思います。

なお、余談ですが、私が医師を志したのも加藤剛と音無美紀子が主演する心臓外科医のドラマに感銘を受けたことがきっかけでした。

次回は、現実の医療界でも話題となっている「総合診療」の賛否両論について、私の思っていることを書いてみようかと思っています。

※ERは10月からシーズン17がNHK BS2で放映されると噂されていますが、 原作者の医師マイケル・クライトンの死去にともない、 これが最後のシーズンとなります。
残念!!。

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