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No.467 お歳暮

2016/12/22

その年 お世話になった人に対して

年末にプレゼントするのが 「お歳暮」 であるが、最近は、昭和の時代とくらべて、全国的に歳暮のやり取りが減少しているという
虚礼を避ける方向にあるのか、密な人間関係が減ったせいなのか?

しかし、もともと僕ら医者は 歳暮とはあまり縁がない

歳暮は 商取引の相手に贈り贈られることが多い

だから、病院を例に取れば、診察料を支払っていただいている患者さんに、医師もしくは病院から お歳暮を贈るべきかも知れぬが、数千という患者さんに贈るとなると大変であるから 慣例として贈らない
また、医療は 一般の商取引とは異なり、病気を治してくれた医者に対して 患者さんが 「お世話になった」 と感じる場合もあり、患者さんから 医者に歳暮を贈るという考え方もあるだろうが、これも 今は慣例でない



僕は今まで、ほとんど歳暮を贈ったことがない

ずっと昔、大学医局に席を置いていた頃、当時の主任教授に贈ったことがある程度だ
だから、歳暮をいただくことも滅多にないが、例外として、毎年 4人から 歳暮が送られてくる


4人のうち 2人は医師

一人は 僕の 20年後輩で、かつて 同じ市中病院で働いた Y子先生

もうひとりは

嘗て 同じ大学医局で働き、現在は 手広く医療施設を経営している、僕より 2つ年上の O先生である


僕は 遠く離れた地方に居住しているから

Y子先生や O先生に対して 何も役に立っていないのにも拘わらず、また 何度も辞退したにもかかわらず、毎年歳暮を送って下さる
とても嬉しい反面、こちらからは何も贈ることができないので、毎年、まことに恐縮なのである
せめて、電話でお礼を言いたいのだが、 Y子先生も O先生も 開業医として忙しい毎日を送っているはずだから、休診のタイミングを見計らって 電話をすることにしている



電話の向こうの Y先生は

1オクターブ高い声で、いつも前向きな言葉をくれる
「ねえ、聞いてくださいよぅ」 で 始まる 他愛のない愚痴を聞くのも 微笑ましく楽しいもので、こちらが お歳暮の礼を言っているつもりが、逆に励まされている気分になる


僕の医学部教員時代に

講義のスライド係として、ちょこちょこと 僕のあとをついてきた 若き日の初々しい Y先生が懐かしく、今や 押しも押されもしない臨床医として第一線で活躍しながら、 3人の子育てをしている姿には 時の流れを感じるものの、昔と全然変わらない人懐っこい声で テンポの良い会話を聞くと元気をもらうことができるのだ

そういえば Y子先生は

努力する素振りを全く見せなかった (努力するタイプではなかった?) くせに 洞察力は人一倍鋭く、頭の回転が速かった



中元、歳暮を送ってもらった時

すなわち 年 2回だけの会話というのは 少し寂しいが、それ以外の時は、特に報告事項がなければ電話をしないことに決めている

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