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No.056 マルモとJIN

2011/07/11

フジテレビ 「マルモのおきて」 と TBSの 「JIN」

同じく日曜日9時枠のドラマで、後半、視聴率で接戦を繰り広げた

もちろん、原作漫画の人気が高く、
豪華なキャストを揃え、前作も好評で、しかも幕末という人気の時代背景を設定したJINの圧勝に終った
当然である

しかし、注目すべきは

マルモが予想を裏切って、善戦したことである
第1回の視聴率 11.6%から始まって、最終回では、実に23.9%を記録したと報じられた

これには、フジの、なりふり構わぬ、繰り返し繰り返しの番宣や、
振り付けが簡単なダンス 「マル・マル・モリ・モリ!」 が大いに効果を発揮したことは否めない

「マルモ」 は

オリジナルの脚本によって制作されている
だから、漫画や劇画が原作であることが多い、昨今のドラマ作りとは、一線を画している

マルモの、昭和ホームドラマ的形式も、
昨今のTVドラマの恋愛物、アクション、刑事物が大多数をしめる傾向の中にあって、却って新鮮であった
マルモの主役は子役、しかも、ドラマには、通常織り込まれるはずのロマンスも一切ない
制作側も冒険だった事と思う

しかし、家族、皆で一緒に、大人も子供も楽しめるドラマという点では、むしろ成功は約束されていたのかも知れない

「ストーリー性がない」 「子役2人の愛らしさだけで視聴率を取っている」

などの批判も、確かにある
しかし、それを言うなら 「渡鬼」 だって、大したストーリー性はないのに、藤岡琢也が逝去したのに、延々と続いた

むしろJINの 「タイムスリップ」 という究極の虚構にくらべて、
たとえ犬が言葉を話そうと、より現実味のあるマルモのほうが、僕には親しみやすかった

ここで、主役を演じた 「天才」 子役達について考える

幼少期を生きるこの子たちは、大人の俳優と伍して演技をする
インタビューだって、そつなくこなす
空気が読める才能を、幼くして備えている
しかし、彼らは決して 「天才」 ではないと僕は思う

ヒトは5歳にもなると

場の空気を読む能力が芽生え、教えられれば、覚えも早い
とにかく、幼少期のポテンシャルは凄いのだ

教えることのできる大人の能力こそが重要な役割を持つのだろう

幼少期の精神的発育には、個人差が大きい

早く成長する子もいれば、ゆっくりの子もいる
彼ら 「天才」 子役は、恐らく、前者なのだろう

彼らが将来、大女優や名優になるかは全くわからない

しかし、現在は、テレビ的には、視聴率の取れる、間違いない名女優や名優だ
それでいいではないか

フジは 「北の国から」 のように

毎年、特番として、ドラマを継続する手法が得意である

マルモも、毎年、特番ドラマを組み、芦田愛菜 、 鈴木福成長して行く姿を見たいと願う僕である

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