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No.108 教訓

2012/01/18

■ 「一度あることは二度ある」

これは主として、あまり良くないことが起きた時に使う

「二度あることは三度ある」 とは、よく聞く格言である

しかし、僕は敢えて 「一度あることは二度ある」 という格言を創作した (つもりだった)
これは、医療現場で、しばしば僕が経験した実体験からである

「自分ながら良い出来だ」 と

悦に入ったあと、念のためヤフーで検索してみた
すると、 「一度あることは二度ある」 というのが、まさにあるではないか
同じようなことは、昔から皆が経験していたのだ

周りのスタッフに聞いてみた

「聞いたような気がする」 と言われた
残念! オリジナルではなかったのだった

良くない事が起きるのにはそれなりの要因がある

「偶然」 で起きることなど一つもない
全ての出来事は 「必然」 なのだ
ただ、その要因を予知できなかったから 「偶然」 に思えるだけのこと

一度起きた 「良くないこと」 は

その要因を徹底的に究明することで、二度目を防ぐことが可能だ

「二度あることは三度ある」 なんて格言は何の役にも立たない

むしろ 「二度あることは常にある」 のほうがしっくりするのでは・・・

「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」 という格言がある

しかし、僕を含めて、多くの人々は 「賢者」 ではないから、過去に世界で起きた全ての事象を知っているわけもなく、自分の失敗経験から学ぶことがほとんどである
「経験とは、失敗することである」 という格言だってある

だから、前出の格言は、こう言い替えたほうが良い

「天才は歴史に学び、賢者は経験に学び、愚者は経験しても学ばない」

二度目を繰り返さないのが賢者だ

■ 「自慢話は犬も食わない」

犬にはとても失礼とは思いつつ、この格言を創作した (つもりだった)
「夫婦喧嘩は犬も食わない」 から思いついたのだ

飲みの席などでよく見かける光景

先輩が後輩に対して、ついやってしまう、 「若い頃、俺はな・・・」 のたぐいである
自分ではそれほど自慢しているつもりはないのだろう
でも、酔いが回ると、つい出てしまう自分の成功話や武勇伝
他人には自慢以外の何者でもなく聞こえる

この種の 「先輩」 は概して毎回、同じ昔話をする傾向がある

だから、聞いている人からは 「また始まった」 と敬遠されるのが落ちだ
「へー 凄いですね」 と返してはみても、心は 「昔は昔、今は一体どうなんだ」 かも
「そんなに自分をアピールしたいのなら、過去にとらわれず、今、実力を示して見ろ」 と、内心思っているわけだ

自分の成功の喜びは

自分の心の中だけにそっとしまって置くのが大人だ

これこそ DKオリジナルと思いきや

これも念のためヤフーで検索すると、しっかりと出て来た
またもや残念!

さて、飲み会での話題は、自分の失敗話に限る

実力のある人の失敗談や自虐ネタは、聞く人にある種の親近感を抱かせるから、ファンが増えること間違いなし
我々は、お笑い芸人のすべを見習うべきだ

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