2012/01/20
救急蘇生術を行ったが、救命には至らなかった
全身CTによるAIでは脳の異常はなく、肺内の水腫以外に所見はなかった
死因は不明だが、肺内の水の存在から、水没した時点では呼吸があったと思われる
トロポニンTの上昇や、CKの高値もあったので、急性心筋梗塞による心室細動も考えられたが、いずれも心停止後変化とも思われ、結局、診断書には 「急性心不全」 と書いた
欧米は言うに及ばず、お隣の中国や韓国でさえシャワー浴が主体だという
しかし、この入浴法がとっても危険なのである
プライベート話で恐縮だが、実は僕の叔父も、仕事で疲れて帰宅したあと、入浴し、バスタブに水没しているところを妻に発見されたが、救命されなかった
入浴中の死亡者のほとんどがバスタブに入っている時に起きているという
高齢になるほど、原因不明の意識障害 (一過性も含めて) が多く起こり、心筋梗塞や、脳血管障害の頻度も増える
もし、浴槽につかっている時、このような状況が起きれば、浴槽に水没して溺死する可能性がある
シャワーだけなら、少なくても、溺死は避けられる
しかし、 「シャワーでは温まらない」 、とか 「浴槽に入らないと入浴した気分にならない」 とか言われ、結局、シャワーだけというのは、日本人の文化ではないのだと悟る
浴槽に水没した途端に大きなアラーム音が鳴り、浴槽の湯が一瞬にして抜けるようなシステムは、その気になれば、容易に出来そうなものだ
調べて見ると、いくつかのメーカーが、過去に 「浴室センサー」 を開発した形跡はあるが、現段階では理想の 「水没防止装置」 は存在しない
一日の疲れが本当に取れるのだろうか?
体温よりも高い温度の湯に首までつかり、水圧を体全体に受けることが、かえって体力を消耗し、心血管系に悪影響を及ぼすことも考えられる
浴槽につかる入浴法は、中高年者には結構危険行為であることを知ってもらうのには、一体どうしたら良いのであろうか?
僕は、バスタブには入らない、シャワー浴の効用を説き続けている