2015/04/08
昔から自分には分不相応な車ばかり乗ってきた
ディーラーの担当者は、こともあろうに (と、最初僕は思った) そのメーカーを代表する歴史の古いベーシックカー、その中でも 最もシンプルなベースグレードと思われる代車を持ってきた
これが僕の第一印象
シートやハンドル位置の調整は手動
ヘッドランプはハロゲンでもなさそうな、黄色じみて暗い光を放つ
もちろん、バックモニターもなく、キーレスエントリーもない
クルーズコントロールも、クライメットコントロールも、自動防幻ミラーも、シートヒーターも、自動衝突防止装置も、前後の障害物感知モニターも、間欠ワイパーも、CDスロットも、温度計もないし、電子制御のボディーコントロールなど望むべくもない
もちろんシートはいつも座り慣れた革製ではなく、ごく普通の布製である
ついているのはパワステとパワーウィンドウくらい
僕はすっかりその代車が気に入ってしまった
まず、加速が良い
排気量が小さいエンジンだから馬力もトルクもカタログスペックでは微々たるものだが、車重が軽いことと、ギア比の設定が絶妙で、出足はよく、車はきびきびと走る
上り坂では異常に高回転になるエンジン音はうるさいが、いかにも 「内燃機関で動いている」 という実感を与えてくれて、スポーツマインドを駆り立てる
電動のシート位置調整やステアリング調整、バックモニターなど、なくても一向に困らないことに気付いた
いや、むしろ、シート位置の調整は手動のほうが速くて便利この上ない
近所乗りばかりの僕にとって、クルーズコントロールは全く不要
バックモニター装着車では、ついモニター画面に目がいってしまい、バックミラーを見るとか、ドアをあけて後方を目視するなどの習慣が失われ、モニターに写る範囲に限界があることを忘れて、すぐ後ろ横にいたりする子供や老人の存在に気付かなかったりする
もし間違って海や池に車ごと落下した時、パワーウインドウであれば、電気系統がダウンして窓は開かないが、手動なら窓は開けることが可能だろう
バッテリーがダウンしたら何も機能しなくなるリスクと隣り合わせであることを忘れないほうがよい