2015/11/17
これは外国映画などで しばしば耳にする台詞である
という議論があるということは、要するに結論が出ていないということだろう
すなわち、状況によって異なるため、一般論にしてしまうのには無理があるということだ
「悪い情報を先に聞いたら、ショックを受けてしまい、後の良い情報は頭に入ってこない」
「先に悪い情報を聞いたとしても、後に聞く良い情報によって、悪い情報の悪さが希釈される、ヒトは最後の言葉を 最も強く記憶しているものだから」
こんな場合、いきなり自分の要求を相手に伝えるのではなく、まず、その人が自分にしてくれたことで助かったことや有難かったことなど、何でも良いから探して、それを相手に表明する (良いニュース)
そして、その直後に自分の要求を述べる (悪いニュース)
僕はこういった手法をしばしば使うが、これが結構有効だ
たぶん、自分が評価されたという喜びが、後に述べられる自分に対する批判や要求を容認させてしまうからだろう
これは、伝える相手が患者本人であるか、あるいは患者の家族かによって微妙に異なる
最近の患者は高齢者が多いので、本人ではなく家族に病状説明をする場合が多くなった
僕は、病気の本質、つまり最も伝えなければならないことを最初に話す
勿論、その中には、治癒できる病なのかそうでないのか、入院期間はどれくらいか、どんな治療を選択するべきか、などが含まれている
「良いニュースを先に伝えるか、悪いニュースを先に伝えるか」
などといったことは、医療現場ではあまり問題にならないものだ