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No.440 肉筆雑感

2016/06/17

近年、誰もが 文字を 肉筆で書かなくなった

手紙、 葉書を 書く人も 恐らく激減しているだろう
文字を 書く機会は 備忘メモくらいだと思う

漢字は 書かなくては忘れる

だから 世代によっては 「漢字は 読めても 書けない」 人が 増えている
文字を 書かない文化は 恐らく 更に加速されてゆくことだろう

そうなると

漢字を 書くことができるようになる機会である 学校での 書き取りテストは とても大切なものとなる
いや、逆に そんな テストは なくなってしまうのかも知れない


タイプライター文化の 西欧人でも、プライベートレターは 肉筆で書く

肉筆の手紙からは 書いた人の 感情の動きや 心までもが 伝わってくる

僕のところへ届く プライベートレターはというと

最近は 印字されたものが 増えたように思う
しかし、印字された手紙の場合、内容は 正確に伝わるのだが、相手の心が いまひとつ伝わってこない

僕は というと

文章を書くときは やはり ワープロの前に座る
いつの間にか ワープロ入力をしないと 文章が浮かばないようになってしまったのである
だから、親しい人への手紙も、まず ワープロで 作文し、それを 肉筆で写す


日本と異なり 印鑑文化のない 外国では

自分の 名前の サインが 本人である証拠となる
それが成り立つのは ヒトそれぞれ筆跡が 全て異なることに 基づいているはずである

確かに 肉筆には 書いた人の個性が にじみ出ている

いや、肉筆は その人の 性格を 正確に物語っているように 僕は感じる
筆跡をみれば、その人が だいたいわかるのだ

  • 小さな文字や 細い文字を書く人は 繊細で、 細かいことにも よく気付く
  • ダイナミックで 太い文字を書く人は だいたいにおいて 大胆で 思い切りがよく、自信に満ちているが、悪く言えば 大雑把だ
  • 殴り書きのように やんちゃな文字を書く人は やはり やんちゃ
  • 「うーん」 と 唸ってしまうような 見事な文字を書く人は 頭が良い
  • 上手くなくても、 丁寧な 読みやすい文字を書く人は 誠実

僕は 一般論として このように考えるが、ほとんどが 当たっている

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