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No.005 ある水曜日

2010/11/12

当直明け

けっこう忙しかったが、病院で暖かい夜を過ごすことができたのは幸せだった。心地よい疲れ。

午前の診療

新患10名、予約患者15名、健診の済んだ方5名の結果説明。
一人当たりの診療時間が十分にとれるので、診療は和気あいあいと進む。
余裕のある診療は、患者さんにも、医師にも本当に良い。

午前中多い時は80人も見ていた前任のいくつかの病院の外来を ふと思い出す。
そんな頃は余裕がなかった。予約時刻どおりに診られない患者さんをいかに怒らせないか。

患者さんは「忙しいんですね」と、労いとも皮肉ともつかない言葉を必ず発する。
きっと労ってくれているに違いないが、追い込まれている自分には皮肉、クレームとしか聞こえず、待たせたことを謝罪してしまう。

極めて短い時間に正確に検査、治療方針を立てなければならないプレッシャーにも心身共にぐったり。
必然的に、患者さんに優しくかつ丁寧に接することが十分にできなかった。
口惜しかった。

糖尿病

糖尿病の患者さんは なぜか最近、血糖値のコントロールが良い。
シダグリプチンのせいなのか?
林檎の収穫作業の時期のせいなのか?

1ケ月前から吐き気とだるさが続くと訴える40代の女性

前医では「ストレス、疲労が原因」と胃薬と食欲増進の漢方薬を処方されたとのこと。
つい10日前に「生理」(少量の出血)があったという。
尿の妊娠反応のみ実施。案の定、陽性(「後医は良医」)
やはり「原則」は守るべきだ。

念のため実施した血液検査はすべて正常範囲内。
本人は予想外だったらしく驚いていたが、至急産婦人科医への受診をお勧めした。
無論、胃疾患の否定はできていないことは説明。

飯綱セミナー

午後5時半からは僕が毎週主宰している、全職員対象の「飯綱セミナー」。
酷似のセミナーは、前任の病院で300回程続けてきた。
毎週新しい題材を探すのはいささか大変だが、義務と思って続けてきた。
ネタ切れになることはない。
医学は日々進歩しているから。
今日のお題は「感染性腸炎」。
職員十数名が参加してくれた。
聴衆が多いと嬉しい。

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