2011/04/05
今回の津波による、福島原子力発電所事故のことである
ニュースでは
「想定外」
という言葉が毎日のように繰り返されている
電源が得られなかったため、炉の冷却水を循環できず、大事故につながったとは、何と皮肉な話であろう
確かに、このような大地震にも原発の施設は耐えた
しかし、津波をかぶり、予備用の発電機が作動しなかったことが、後の被害につながった
第一、予備用の発電機が施設内、あるいはその近傍にあったのでは意味が無いではないか
発電機が被災することさえ想定外だったというのか
では、一体何メートルまでの津波を「想定」していたのだろうか?
原発は海岸線ぎりぎりの立地である
地震が発生すれば津波の影響をもろに受けることは目に見えている
もっと高い防潮堤を作ることを考えなかったのだろうか?
634mの電波塔を建てる技術があるのに10m、20mの防潮堤ができないわけがない
7mを超える大津波を想定しなかったというのなら、これは明らかに人災といえるのではないか?
日本の各地にある原発、また世界の原発の防災対策に教訓として生かされることだろう
しかし、国民に芽生えた原発の危険性意識は当分、ぬぐえない
また、福島県と、その周辺の住民の方々は、放射能漏れにより、作物が販売できない、転居を迫られるなどの甚大な被害を受けた
「想定外」は、きっと皮肉をこめて、今年の最初の、かくれた流行語になることであろう