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No.038 2051年 4月

2011/04/18

意外に早く進んだ地球温暖化の影響で

世界の陸地面積は減少しつつある
しかし、埋め立てなどによって失地の回復努力が続けられ、そのため、土木関連の雇用が、かなり増加しているようだ

また、従来、寒冷のため、作物ができなかった地域でも、温暖化により、農作物が生産できるようになった

農産物の生産には目を見張るものがある

従来の、気候、天候に左右されていた田畑での生産にかわって、今、工場で農作物を栽培するプロジェクトに参入する企業が増えている

企業の農業進出により、かなりの数の雇用が創出されているらしい
現代の成長産業といっていいだろう

土を使わず、温度、湿度、日照管理のもと生産される農作物は

農薬を使わないため、
安心で味が良いということで、世界各国から注文が来る
今や、日本の農業は輸出産業のトップを占めるまでになった

なお、昨年度のわが国の食料自給率はエネルギーベースで
162%
に達している

僕は先月、新車に乗り換えたが

100歳を超えているので、国交省で決められている
「髑髏マーク」
を、車の前後につけなければならない
恥ずかしいのだが、アウトローな感じが結構気に入っている

問題なのは、このマークが若者に結構人気で、100歳を超えていないのに、むやみに装着する車が多く、紛らわしいことである

車には
「自動運転モード」
が装備されていて

セットされた目的地まで、寝ていても着くようになっている
したがって、疲れて眠たくなったら自動モードに切り替える

航空機のオートパイロットに似ている

すべての自動車に

この
「自動運転機構」
を装備することが道交法で義務付けられてからは、
自動車事故が激減した

しかし、自動運転モードを解除して、
不埒にも、無謀運転の結果、交通事故を起こす若者が絶えないことは、誠に残念だ

そういえば4月には各種の医学会が催される

学会には既に無縁の僕だが、時に参加してみるのもいいものだ
参加といっても、学会のために、どこかに出かけるわけではない

学会は全てネット上で行われるから、昨今は、学会の旅の楽しみはない
もっとも10年前に全線開通したリニア新幹線は、もぐら状態、
つまり、大深度地下を走るため、景色は見えず、旅の楽しさはないのだが

世界人口は

増加率こそやや鈍ったものの、いまだに増え続けているため、電力需要も増える
しかし、世界各地には、夥しい数の太陽光発電プラントが建設されているため、
原子力発電所が地球上から消えた今でも、電力不足に悩むことはない

勿論、オフィスビルや個人の家庭での電力は自給自足が原則で、
屋上や屋根には効率を高めた太陽電池のパネルが敷き詰められている

また、夏季の太陽熱を蓄熱し、熱交換器により冷暖房をするタイプのエアコンや、蓄熱により発電をする小型の製品が家電量販店で手に入るため、家庭では、電力会社からの電気を買うことはほとんどなくなったばかりか、余った電力を電力会社に販売して家計の足しにしている家庭も多い

原油は枯渇しかけているため

十数年前からは、燃料として使うことは許されず、もっぱら工業製品の材料として利用されている

工業製品製造の分野では、金属に替わって、強化バイオプラスチックが多く使われるようになっているのも、最近の特徴といえる

さて、21世紀も中盤にさしかかり、国家間の敷居はとても低くなった

殆どの国でパスポート、ビザなしでの出入国が自由となってる
関税は撤廃され、ネット上で、世界各国の品物を入手できるようになった

世界は6つの経済圏に分かれ、日本はAOU(アジア・オセアニア共同体)に属し、通貨は「アージ」に統合されている

家族関係で大きく変わったことといえば

家族単位ではなく、個人単位が基準となったことだ
日本では男女とも、生涯未婚率が90%に達した
未婚といっても、同棲する人は多く、子供が生まれれば、一般に両親が育てる

両親は、お互いを
「おとうさん」
「おかあさん」
などと呼び合うことはなく、あくまで男性、女性として、自己とパートナーの自由を尊重している

結婚という形に束縛されていないので、別れることも簡単であるが、そのためか2人の間には常に一定の緊張感があり、意外に長続きするというデーターも出ている

ところで、最近注目されているのが、「子供養育産業」である

この業界は急成長をとげつつあり、利用者は年々増加している
ここにも雇用は創出されている

業界最大手、「チャイルケア・ジャパン社」
のシステムはこうだ
種々のコースによる料金体系があり、国家資格である
「養育士」
が、成人するまでの子の養育を受け持つ

学校の先生との面談なども
「養育士」
がおこなう
「養育士」
は親代わりであるから子の問題点を客観的に見て、是正する所は是正する
親と違って、
「養育士」
は他人であるから、子に我侭心は生じない

両親とは、いつでも面会可能で、一時的であれば、家族と過ごすことも可能である

「一級養育士」は

子供の成長を手助けするプロで、国家試験の合格率は低く、難関であるが希望者は多い

このシステムでは、子供は、早くから集団の中で育つため、社会性を身につけるのが早く、
両親のエゴ的な
「他の子を押しのけてでも、自分の子だけよければ」
的意識は薄い

したがって、両親―子供といった、昔によくあったような家族像は見られなくなりつつある
このシステムによって、親子関係が希薄になることはなく、
むしろ、子供は客観的に両親を眺めることができ、成人した後の親子関係は頗る良好であるという

そういえば、来月は総選挙だ

今は、昔あった「政党」と呼ばれるような団体は存在せず、
議員は自分の信念と、政治理念のみに基づいて政治活動をおこなっていて、そこには「利益代表」の考えはない

「党利・党略」という言葉は、今の若い人は知らないようだ

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