2011/08/02
これは、死の直前に書かれたものではなく、
あらかじめ準備しておいたものが大部分であるという
辞世は、武将が自分の生き様を、簡潔に歌としてまとめたものだ
だから、元気な時、内容を練って完成させている場合が多い
「露と落ち 露と消え行く我が身かな 難波のことも夢のまた夢」は、死の随分前に準備されていたらしい
「極楽も 地獄もさきは有明の 月の心にかかる雲なし」 や、
「四十九年 一睡夢 一期栄華 一盃酒」
「曇りなき 心の月を先立てて 浮世の闇を照らしてぞ行く」
「昔より 主を内海(討つ身)の浦(野間)なれば 報いを待てや羽柴筑前」
「嬉やと、再び醒めて一眠り 浮世の夢は暁の空」
戦国を生き抜き、最後の覇者となった者の辞世としては、あまりにも穏やかだ
しかし、自らの生き様を、詩として残すということは、実は結構面白いように思う
詩を作りながら、自分の歩んだ道を、第三者のように、振り返ってみるのもいいものだ
僕は、和歌など嗜んだこともないので、とりあえず即興で
「 自由に気まま 気の向くまま かぜまかせ
楽しかった
やりたいことは すべてやった
そろそろ おさらば 」
というのを作ってみた
毎年、改訂版でも作ろうか