2011/10/03
超低燃費型の軽自動車市場が熱い
マツダに続いて、あのトヨタさえも、この種の軽自動車を発売する時代となった
ほんの少し前に、もてはやされたハイブリッド車もかすむ
まさにエコ、省エネだ
軽自動車だから車庫証明も不要だし、何より、質感が従来よりも格段に向上した
車を生活道具として捉えれば 「普通車より、軽自動車」 は当たり前なのだろう
形より、実質を取る
車は、もはやステイタスではなく、完全に 「道具」 と化した
おそらく、日本の文化が成熟した証なのだ
若者の車離れが目立つとも言われている
そういえば、昔の日本のポップスの歌詞には 「車」 がしばしば登場したものだが、今では、まずありえない
十数年前 「いつかはクラウン」 というキャッチコピーがあったのも懐かしい
その関係で、幼いころから、家には 「モーターファン」 などの自動車雑誌がたくさんあり、これらは、小学生の僕の愛読書となっていた
因みに、祖父は、日中戦争の頃、つまり昭和10年代に外国製のオープンカーを乗り回す粋人であった
そんなDNAを受け継いだのか、はたまた幼少期の環境がそうさせたのか、とにかく僕は自動車が大いに好きだ
趣味という言い方はふさわしくないかも知れないが、とにかく、自分で運転して移動することが好きなのである
就職して貯めた給料で、初めて買ったマツダ車から通算して、これまで所有してきた車は10種類以上におよぶ
世界の自動車メーカー各社から発表される中、自分の手に入れたい車というのは、実は、めったにない
しかし、時には 「どうしても、これを所有したい」 という車に出会うこともある
欲しくてたまらなくて、しかし贅沢だと自分に言い聞かせて我慢して、それでもやっぱり欲しくて、遂に、ある種のうしろめたさを伴いながらも、思い切って購入の決断をする
まるで子供である
などなど、悩ましいが、楽しい時間をしばし、過ごすこととなる
大袈裟だが 「納車されるまでは何があっても今は死ねない」 という感情が湧き上がる
そして、納車までの期間、怪我をしないように、病気にならないように、死なないように、細心の注意を払い、祈る
ばかである
「車は足、生活用品」 と割り切って、実用性と経済性を重視するタイプの人と、「車は自分と運命を共にする愛すべき友人、恋人?」 と考えるタイプの人との2種類が存在する
僕は、紛れもなく、後者であろう
しかし、今、後者の人達は明らかに減りつつある、というか、稀少種になったのかも
完全に自分だけが占有する世界であり、最も心安らぐ空間でもある
決してモータースポーツが好きというわけでもなく、ハンドリングがどうの、回転性能がどうの、エンジンの特性がどうのなどと言う、自動車評論家のような専門的知識もないが、運転していて、心地の良い車は僕にでもわかる
いままでチョイスした車で、後悔したことは一度も無い
新型車は、出た瞬間から古くなる
若者の車離れや、国民の軽自動車志向が進めば、高性能車の需要は減り、開発もされなくなるかもしれない
実際、日本のメーカのいくつかの高性能車種は、完成近くなって、開発計画が中止となった
でも、世の中、少しくらい遊び心があったっていいじゃないか
ハイテクで斬新なデザインの自動車生産が、今後もかわらず続いて行くことを、切に願う