2012/02/15
「僕は造りなら、歯ごたえがあって、しかもあっさりしている白身が断然・・・待てよ、脂の乗った、口の中でとろけるような赤身も捨て難い魅力が・・・」
タイトルが紛らわしくて申し訳なかった
絶えず泳いで長距離を移動するため、持久力のある筋肉を要する
持久力を出す筋肉が 赤筋 (遅筋) で、ミオグロビンという赤い含鉄色素を含んでいるため赤い
彼らは俊敏に餌を捉えるために瞬発力のある筋肉が必要で、それが 白筋 (速筋) であるため、見た目、白い
白筋の筋線維は太く、大きな力を瞬時に発揮することができるが、持久力はない
筋線維が太いから、生で食べると、赤身魚と違って、歯ごたえのある食感である
赤筋 と 白筋 の割合は生まれつき、ある程度決まっているが、鍛え方によってどのようにも変化することがわかっている
また、どんな種類の運動で、どちらの筋肉が増えるのだろうか?
ミオグロビンにより酸素供給を受け、ATPが産生され続ける
これが長期間疲労しないで収縮を続けることができる理由である
「有酸素運動」 という言葉の由来はここから来ている
脂肪を分解してできる遊離脂肪酸を燃やして運動のエネルギーとしているため、有酸素運動をすると、体脂肪が減り、スリムな体つきになる
マラソン選手はみな痩身である
筋肉はあっても脂肪がないのは、この原理による
ジョギング、遠泳、太極拳なども有酸素運動である
有酸素運動では赤筋が使われる
基礎代謝 は 赤筋に負うところが大きいので、赤筋を鍛えると基礎代謝が大きく増加する
背筋を伸ばす訓練をするだけで、カロリー消費量は 1.5倍に増えるとも言われる
体動していない時、例えば寝ている時のエネルギー消費量である
寝ていても心筋や呼吸筋は働いているし、腸管だって動いている
また、体が冷えないために、常に熱を生産している
消費エネルギーが増すので、食べても太らない
俗に 「やせの大食い」 と言うが、これは、 「痩せた人は基礎代謝量が大きいので、いくら食べても太らない」 という現実を表現したものだろう
赤筋 は体を支える筋肉で、背筋、脊柱起立筋、腸腰筋などに多く含まれる
体を支えるのには瞬発力は不要で、持久力が必要なのである
体を支える能力が高くなり、日々の活動においてバランスを崩してもリカバリーが容易となり、転倒しにくくなる
これは高齢者にとって、とても大切なことである
食後に増加する血中のブドウ糖は血流量豊富な赤筋の中に取り込まれ、血中から消えてゆく
結果、食後血糖値がさほど上がらない
動きの少ない運動、例えばスクワットを途中で止めて数分間じっとしている (僕はこれを静止スクワットと呼んでいる) などを 室内で行うと 赤筋が鍛えられる
因みに僕は、歯磨きをしながら、テレビを見ながら、頭を剃りながら、手を洗いながら 「ながら静止スクワット」 をしている
唯一面倒なのは、 1セット最低 20分、それを、 1日数回繰り返さなければならない所か
年齢によって異なるが、心拍数 110前後が有酸素運動の目安とされている