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No.131 大人になるということ

2012/03/16

ロンドンオリンピックも近くなり、選手の調整が進んでいることだろう

オリンピック、ワールドカップなどの世界大会
なぜ、皆、自分の国の選手だけを応援するのだろうか?
なぜ、自国の獲得する金メダルの数にこだわるのだろうか?

他国の選手でも、優れた選手、自分の気に入った選手は応援したっていいじゃないか

クーベルタン男爵の創設した、歴史ある近代オリンピックであるから

これが諸悪の根源とまでは言わない
しかし、オリンピック、ワールドカップなどの国際競技が、国と国との戦いという観点はおかしい
これらの国際競技は、スポーツを愛する人達の祭典なのだ
にもかかわらず、わが国を含め、世界の人々が、自国だけを応援しているようでは、それは 「大人」 の姿勢とは言えない

優秀な選手を養成するには

底辺を広げることから始めるので、多額の資金投入が必要である
だから、経済的に豊かな、いわゆる 「大国」 が金メダルを多く奪取するのは、ごく当たり前の話だ
諸事情から、国際試合に参加できない国々だって多いのだ
このことからしてフェアでない
極言すれば、こんなフェアスピリットのないオリンピックなど、廃止してしまえば良い

ただし、開催国にとっては

世界大会が開かれることによって経済的に潤うという 「大人の事情」 があるから、事はそう簡単ではない

果たして、どれくらいの大人が

今、本当の 「大人」 になれているのだろうか?

人は、学校を卒業して社会に出れば

社会生活上必要な、大人としての作法、知識、智恵、習慣などを、自然に身につけてゆく
相手を傷つけないで自分の主張を通す技法とか、正しい敬語の使い方とか、初対面の人との対応の仕方とか、売買における駆け引きの手法とか・・・

時には失敗して学び、時には先輩から教えてもらって学び、時には他人の失敗を見て学ぶ

しかし、社会生活を送っていても、学習しない人がいる

彼らは、何歳になっても 「大人」 としての行動ができない
年齢を重ねた人が、必ずしも 「大人」 ではないのだ

毎日のようにいろいろの 「事件」 がニュースで報道される

事件の発端の多くは、 「大人になり切れていない大人」 が引き起こす人間関係のもつれだったり、 「人の物を盗ってはいけない」 という、社会生活を送るための基本的ルールが理解できていない大人の行動だったりする

さて、ある年齢に達した子供なら

教えれば、大人の作法を身につけることができるはずである
今の小中高での教育科目の中には、将来、役に立たないものが多い
それくらいなら、 「大人としての行動はこうあるべき」 といったことを教科に加えてしまえばいいのではないか
社会に出て、失敗を繰り返しながら常識を獲得して行くより、よほど効率的であると思う

少子化が進んでいる現代

早く 「大人」 になることは、とても重要だ

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