2012/04/06
南海トラフによる地震が発生した場合の津波の予想水位が上方修正された
従来の予測よりも 2から 3倍、 30m以上に達する地域があるとの発表に、戸惑いを隠せない住民や自治体
今後 30年以内に起きるとの予想である
四国から伊豆地方まで、海辺には誰も住むことができないことになる
これまでも精力的に行われていたはずなのに、何故、今になって、津波の高さの想定がいきなり数倍にも跳ね上がるのだろうか?
根拠となるものは、一体何か?
我々はそれを知らされないまま、不安な日々を送るしかないのか?
大部分の人は海岸線近くの平野部分に暮らす
津波被害が予想されるのなら、これらの人々を、ことごとく標高の高い地域に移住させねばならない
当然、当該地域では、漁業など成り立たない
従来人気のあった、いわゆるウオーターフロントの地価が急落し、高台の地価は高騰を続けているという
今回の発表で、この傾向に拍車がかかることは目に見えている
町ごと、市街地ごと水没する地域だって出ることだろう
海抜数mにも満たない土地は、日本中どこにでもあるし、海抜 0m地帯さえある
今、建設計画のある、学校、公共施設、病院などは、その計画を、あらためて考え直さなければならないだろう
何しろ、人命にかかわることだから
我々は、いったい何をすればよいのだろうか?
地震に対して、耐震構造や免震設計があるように、現行の建築方法を根本から見直す
津波の際、建物に水が侵入せず、外部からの衝撃に強く、建物全体が水に浮くような構造の建築工法、すなわち 「耐津波」 、 「免津波」 構造の建造物を開発するのである
大勢の人がこぞって安全な高台に逃げるなどということは、猛速で迫り来る津波を考えると、現実問題として不可能に近い
核シェルターならぬ、 「津波シェルター」 の開発を提案する
言ってみれば、小型潜水艦のような造りで、津波の巨大なエネルギーにも耐えうる構造を持つ
酸素の供給も、空調もあり、通常の居住が可能
搭載したGPSや通信機能により、救助も容易となる
また、人の集まる施設などには、より大型のシェルターを設置する
シェルター自体を自宅にしてしまうことだって可能だ
技術的には、現在でもほぼ制作可能と思うが、費用面の問題をクリアしなければならないだろう
きっと近い将来、実現するに違いない
発信される、いつ起きるともわからない、 「地震、津波予想」 は、ほとんど何の役にも立たないのではないだろうか
「その時、どうやって逃げるか」 の議論ばかりが先行しているかに見える
「自然災害であるし、いつ起きるかわからないから」 との理由からなのだろうか?
これは、高度な科学技術を持ち、超高層ビルを建設し、 IT 技術をここまで発展させてきた現代日本人の思考パターンとしては、消極的過ぎて、何とも情けない限りだ