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No.158 コンカツと「少子化対策」 No.1

2012/06/08

「部活」 は昔からある言葉

「就活」 「朝活」 は結構前からある言葉
また、 「終活」 、 「妊活」 なる言葉まで登場した
何しろ、 「活」 が流行る、今日此の頃である

さて、結婚活動 「婚活」

2007年に社会学者、山田昌弘氏が提唱して、広まったとのこと
比較的新しい言葉である
いまさら、何で 「婚活」 か?

独身 20代から 30代で

特定の交際相手がいない女性は約 50%、男性に至っては 75%という数字がある
( 2つの数字が一致しない所が微妙)
「草食系男子」 などという言葉が生まれ、オタク文化が栄え、男が女に興味を持たなくなったことは確かだ

女性も、自立する人が増えるに従い、男に興味を示さなくなった

そう、日本人は、めんどうな恋をしなくなった
恋愛は、もともと、子孫繁栄のために神が作った巧妙な仕掛けだったはずなのに・・・

そして、 (だから) 男女とも、未婚率が増加を続ける今日である

因みに 2010年は、男性 20.1%、女性 10.6%が生涯未婚
将来推計 (社会保障 ・ 人口問題研究所) によると、 18年後の 2030年は、男 29.5%、女 22.6%が生涯未婚であるという

もっとも 「生涯未婚率」 は

50歳で一度も結婚をしていない人、すなわち、一度も婚姻届を出していない人を対象としている
だから、本当に生涯に亘ってパートナーがいない人が増えているのかはわからない
婚姻をしない 「事実婚」 はその実態が把握できない

だいたい

男性の生涯未婚率と女性の生涯未婚率が乖離している理由は何か?
一部の経済的余裕がある男性などが、複数の女性と婚姻、離婚を繰り返すと仮定すれば、数字の乖離が説明できる
逆に、そうでない一般の多くの男性は、女性に恵まれず、生涯未婚として計上されるというわけだ

僕は、生涯未婚が、別段、不自然なこととは思わない

全ての人が結婚を希望しているなどということは、幻想に過ぎない
古くから存在してきた 「結婚」 という社会システムそのものが、複雑化した現代において、すでに、時代にそぐわなくなってしまったのではないだろうか?

「婚姻制度は、国民のために必要なのではなく、国家統治のために必要」

という趣旨のことを、ある社会学の教授から聞いたことがある
すなわち、中央集権国家にとって、 「家」 を社会の最小単位とし、戸籍を管理すれば、すべてが好都合に運ぶというわけだ

ある独身女性は

結婚の面倒な点の一つとして、相手の親族との関係を構築しなければならないことを挙げた
家族以外は、自らの親族といえども、ましてや相手の親族ともなれば、なおさら、他人の家族
利害関係の相反する他人に過ぎない

さて、男性の結婚適齢期というものは、原則、存在しない、あるいは、かなり長い

強いて言えば、結婚したい時が適齢期だ
現に、芸能人男性は、何度も結婚、離婚を繰り返す場合が多いし、 「年の差婚」 も流行っている
彼らのバイタリティーは尊敬に値する

いっぽう、女性には、 「結婚適齢期」 なる物がある場合もある

これは、男女差別ではない
医学的な事実である
「子供を作り、家族を形成する」 ということは、結婚の大きな目的だったので、 「安全に、丈夫な子供を生むことができる年齢」 が女性の結婚適齢期ということになる

もちろん、価値観の多元化により、子づくりという目的がなければ、女性にだって結婚適齢期などない

・ ・ ・ つづく

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