「開幕早々、日本はメダルラッシュです」

ロンドンオリンピックが始まって数日間、どのメディアも、口を揃えたように、こう報道した
しかし、よく聴いて見ると、メダルは金 2つ、あとは、銀、銅ばかり

選手のインタヴューで

ある銀メダリストは、悔しそうに、 「残念です」 と答えていた
オリンピック選手は金メダルを目指す
だから、銀、銅メダルは、 「貰わないよりまし」 くらいの感覚なのかも知れない

「日本はメダルラッシュです」

これを聴いたとき、僕は、太平洋戦争中の 「大本営発表」 を連想した
当時、メディア （日本放送協会、各種新聞） は、大本営発表に基づき、連日、日本の戦果のみを、誇張して伝え、世論を好戦的方向に導いた
勇ましい日本の戦果を誇張することによって、新聞の購読部数は増え、新聞社の利益も上がった

オリンピック報道も、どこか似ている

選手の活躍を伝えるほど、視聴率や、街売りの新聞部数は上がることだろう
また、現在、消費税をめぐって微妙な駆け引きの続く日本の政局は、暫くはオリンピック報道にかくれ、政治家達は救われていることだろう

さて、夏季オリンピックは 30回を迎えるという

毎回、各都市の招致委員会が IOCにアピールし、開催地を勝ち取るまでには、きっと色々な、僕らの知らないような駆け引きがおこなわれているはずである

大会が終了すると、各国のメダル獲得数が発表される

金メダル一位は決まって米国、 2位、 3位はロシアやドイツ
あとに続くのもヨーロッパの先進国ばかりである
金メダルの獲得数は、そのまま、今の国力や文化度を物語るかのようだ
人口調整金メダル数は、ドイツがダントツの一位だ
もちろん、日本は、人口調整しようとも、上位 10位にも入らない

日本の金メダル獲得数が、こんなに少ないのは

我が国の真の国力を反映しているのだろうか？

あくまで、フェアなスポーツの祭典であるはずのオリンピックは

僕の目には、時として、あたかも、世界大戦のように映ってしまう

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