ホーム > Dr.ブログ > No.184 決断

  • 救急の場合
  • 診療時間
  • 面会時間
  • 人間ドック
  • フロアマップ
  • 川口正展のなるほどザ・メディスン
  • Dr.ブログ

No.184 決断

2012/10/19

「ソフトバンクが、米国大手携帯電話会社、スプリント・ネクステルを買収する」との報道が流れた

報道によると、スプリント・ネクステルは経営で行き詰まりかけていた

SBは、創業以来

今までにも大胆な経営戦略を展開してきたが、今回は、買収額が201億ドルという巨額であることに 僕は驚いた

驚いたのは僕だけでなく、恐らく投資家も同じだったのだろう

融資を受けての巨額買収を 「賭けに出た」 と判断したのか、発表後、SBの株価は、連日下がっているとのこと
株式会社であるSBは、きちんと成果を出して、株主の賛同を得ていただきたいものだと思う

この買収により

SBは世界第三位の携帯電話会社となり、市場を世界に求めて展開をするという
創業 30年余のこの会社は、この先、一体どこまで拡大を続けるのか、計り知れない

ついでに、知らなかったが

世界での携帯電話の売り上げ高トップは、中国の 「中国移動通信」 であるという
ここでも中国は台頭してきているのだ

世界的不況が続く中であっても、業績を伸ばし続ける企業がある

ソフトバンク しかり、ユニクロ しかり

共通点は

新興企業であるということと、創業経営者個人の着眼点、先読み力が鋭いということだろう
もちろん、その行動力と迅速さも成功の秘訣と思う

いっぽう、既存の、歴史ある大企業は

所帯が大きいゆえに小回りがきかず、社長の一存で経営戦略を決めるなんてわけには行かない

ウィキペディアによると

ユニクロの従業員数 1733、ソフトバンクに至っては、単体ではたったの 148人とある (連結で 21858人)
これなら、さぞ小回りがきくことだろう

ユニクロや ソフトバンクは稀有な成功例かもしれない

しかるに、一般に、団体が重大な決定を下すのには、誰か先見性のある人の一存で決めるほうが、迅速で成功性が高いのではないだろうか?

かつて、ある自動車会社は

「新型車開発に当たって、若いデザイナーが提案する斬新なデザインを、幹部社員達が認めず、結局コンサバティブな、いわば平凡で無難なデザインに落ち着いてしまうために、結果、売れない車ばかり作ることになってしまった」 という話を、関係者から聞いたことがある

企業や団体が経営方針を決定・決断する際に、民主主義は無用だ

合議制をとれば、リスクの大きい決断には至らない
生き残りをかけた大勝負には、 「失敗するかも知れない」 と考える人の同意は得られない

能力を持った誰かが、独裁で方針を決定する

こういったことも、組織にとって、あるいは必要なのではないだろうか

 |