2012/11/01
僕の世代では、 「慎太郎刈り」 、 「太陽の季節」 などで一世を風靡した、芥川賞作家としてのイメージが強い
世界からは国粋主義者の政治家として認識されているようだ
米国では、日本の現役政治家の中でも、最も知名度が高いという
1989年に出版された 「 「NO」 と言える日本」 が米国でベストセラーになったことも多分に影響していると思われる
石原氏の今回の行動に関して 「日本は右傾化する」 との危惧が広まっているとも聞く
彼は、 80歳で国会に出ようとしている
しかし、この際、年齢は関係ないのかも知れない
事実、彼はテレビで見る限り、 80歳という年齢を全く感じさせない風貌である
70代、しかも前半と言ってもいい位だ
人によっては、暦年齢と見た目年齢とが一致しなくなってくる
体力、意欲ともに下降する人が多い中、彼は老いてますます盛んである
見た目年齢が若い高齢者は、元気で長生きをするという観察結果も報告されているが、彼は外見の如く、体力、知力、意欲ともに全く衰えを見せていない
13年間も都政のトップに君臨すると、役所内での権力は絶大になっていたことだろう
きっと、彼に逆らう者はなく、側近は イエスマンばかりになっていたのではないか
しかも、日本で一番大きな自治体の長であった石原氏
予算の執行も行うし、公共事業の中止さえ独自で決定できる
また、条例案の提出も行うし、専決という権限さえある
政治家としての顔よりも、行政官としての役割が大きい
解散総選挙により、自分とは違う会派が政権を握ると、首相の座を明け渡さなければならない総理大臣とは異なり、知事の任期 4年間は、よほどのことがない限り、職を解かれることもない
したがって、ある程度、まとまった政策の実行が可能だ
だから、石原氏は、面白いように、自分の思うままの都政ができたことだろう
先が、都政の限界が、見えてしまったのかも知れない
自分の信念や力だけでは動かすことが難しい国会に、敢てうって出るのだろう
少数野党の党首に過ぎない石原氏が どこまで日本を変えられるのだろうか
しかし、そんなことは彼にとっては、どうでも良いことなのだろう
「今の国政に揺さぶりをかけなければ」 との思いが、彼にはあったと思う
最後の政治家生命を、再び国政に賭けてみようとする志は高い
そして、その実行力は、世の高齢者を元気づける
失言扱いされないのは、石原氏が特別の存在であるからに他ならない
こんな元気な 「高齢者」 が日本にいると思うだけで、僕はちょっと嬉しい