2012/12/15
しかるに、近年は交通・移動手段が発達したから、我々は日々の生活において、意識して運動をしなければ、運動量は極めて少なくなってしまう
運動の 8つの効果という意味である
である
どういった機序で、運動がこのような効果を発揮するのであろうか?
有酸素運動によって成長因子の一つである IGF-1という物質が作られるが、 IGF-1は短期記憶に重要な役割をしている海馬を刺激することがわかっているという
運動強度に比例して NK細胞 (ナチュラルキラー細胞) が活性化する
また、運動により βエンドルフィンが増えるが、 NK細胞には βエンドルフィンの受容体があるため、結果、運動で NK細胞が活性化する
NK細胞は癌細胞を攻撃するので、結果、運動で癌が減る
これは NHKの、ためしてガッテンの受売りである
僕は常に運動を勧めているわけだが、それでも運動を日常的に行っている人は多くない
先週、外来通院患者さんの何人かに、 「何か日常的に運動をしていますか?」 と聞いてみた
49歳から 72歳の男女 131名のうち、何らかの 「運動」 をしている人は 22名 (17%) だった
ただし、 「運動」 とは別に、農作業をしている人は 46名いた
運動も農作業もしていないと答えた人は 75名 (57%) に及んでいた
農作業については、その運動量について詳細不明だが運動に含まれるだろう
しかし、全く運動をしない人が結構多い
そこにはきっと様々な理由がある
などといったところか
運動をしたいが、その実際がわからないという人を対象にマンツーマンで相談に乗る 「スポーツアドバイザー制度」 を創設し、アドバイザーを地域ごとに配置してはいかがであろう
そして、運動を希望する人に、その人に最も適した運動プログラムを示す
そして、定期的に面談して達成の具合を確認したり、相談に乗る
初めからモチベーションは高いはずだ
また、強制されるものではなく、あくまで運動をしたい人が主導権を持つため、継続性が高いと思われる
洗濯、部屋の掃除や模様替え、自転車をこぐ、雪かき、農作業など
また、家の中での 「ながら運動」 だって、立派に運動の効果が上がる
メタボ健診も不要となるはずだと思うのだが