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No.263 真似る

2013/09/20

僕の 「理想の医師像」 を思いつくまま列挙する

  • どんな患者にも優しく接する
  • 患者 (特に高齢者) に対して、上から目線で接しない
  • 卓越した医療技能を身につけている
  • 常に新しいことを勉強して知っている
  • 病状の説明を、分かりやすく、患者やその家族におこなう
  • どんな患者も断らない
  • 呼ばれたらすぐ駆けつける
  • 職域のスタッフとの人間関係を上手に保つことができる
  • その場にいない人を、人前で批判しない
  • 怒りの感情を抱かない
  • 笑顔を絶やさない
  • 丁寧な言葉づかいをする
  • ミスをしない
  • 時間を守る
  • 医療以外の事務仕事 (保険の診断書や医師意見書の記入など) を迅速に仕上げる

しかるに、これらは、別に医師に限ったことではなく、社会人として必要最低限の条件と言えるだろう
一部を除いて

しかし、こんな医師として当たり前とも言える条件を、すべて満たす 「理想の医師」 は、きっと多くはない

なぜだろう

医療現場は通常の社会と異なり、 「人間の命を救う」 という、とても重い使命を担っている
医師の肉体的、精神的ストレスはきわめて大きい

笑顔を絶やす場面だってあるだろう

ミスを減らす努力は怠らないが、ヒトである以上、ミスを皆無にすることはできない
救急場面では丁寧な言葉など使えないこともあるだろうし、スタッフのミスを強い言葉で指摘しなければならないことだってあるだろう

医師の間では

「 医師 4人に一人は変 」
と、言われることがある
事実、自分も色々な面で 「変」 な医師を多数見てきたし、彼らを反面教師ともしてきた


さて 「理想の医師」 になるにはどうすれば良いのだろう?

その方法

「理想の医師に近づきたい」 と思うことが第一ステップ
次のステップは、自分の周囲にいる、自分が理想と思う医師の行動を徹底的に真似すること

  • A医師はこの点が理想
  • B医師はこの点が理想
  • C医師はこの点が理想

きっと周囲にこんな先生はいるはず

A、B、C医師の、いいとこ取りをする

すなわち、 「良い医師」 を演じるわけである

「 A先生だったらこんな時どう行動するだろう」 と、いちいち考えて見るのだ
はじめは演じているだけでよい
そのうち、そのスタイルが自然に自分の物となって行く

医者は

「自分の技術で病気を治す」 という、職人としての一面と、 「患者や、その家族の心を癒す」 という、牧師としての一面を兼ね備えて、やっと一人前と言えるのではないだろうか

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