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No.306 本を読むということ

2014/03/24

日本では一日に 200種類以上の新刊本が発行されているという

1年に換算すれば、何と 7万 3千種類

この中で、いったい人は一生にどれだけの本を読むことができるのであろうか

読書を好む人は多い

しかし、全く本を読まない人もいる

「読書が趣味」 、とか 「蔵書が多い」 という人は

他人から一目置かれることが多いし、 「本を読まない」 という人が文化的でないような偏見もある

果たしてそうだろうか

「読書が趣味」 といっても、内容はいろいろ

ベストセラーはとりあえず買っておこうという人
誰が買うのかわからないような、本屋の棚の片隅に一冊だけ並んでいる本に価値を見出して買う人など

「本は読むものではなく、書くものである」

という意見もある

ここで言う 「書くものである」 とは

実際に本を出版するという意味ばかりではなく、 「自分で文章を書く」 という意味だろう
自分で文章を書くには、資料集めのために本を読まなくてはならない
こういった本の読み方が身につく本の読み方だ


ベストセラーがベストセラーになる理由は簡単だ

別に内容が良いからだけとは限らない

「○○賞」 を受賞した本は必ず売れる

「今○万部売れている」 という本も必ず売れる

すなわち、 「ベストセラー」 は、作られたベストセラーだと思う

「話題の本だから、映画化された本だから、賞を取った本だから、自分もとりあえず買っておこう」
こういった日本人特有の心理が 「ベストセラー」 を作る

しかし、売れる本だからといって

必ずしもそれが実際に読まれているかはわからない
本を買ったことに安堵して、本棚にしまったままという場合だって少なくないはずだと思う

多くの本を読むと自称する人も

結局、著者の意見が自分の意見にすりかわっていたり、著者の意見をあたかも自分の意見のように語ったりして、人は、 「あの人は、博学だ」 と誤解する

  1. 本を選ぶ時は、それを読む必要性を含んだ自分なりの基準を作る
  2. そのようにして買った本は必ず最後まで読むが、吟味したにもかかわらず、予想に反してつまらなかった本は途中でも思い切って捨てる
  3. 本から得た知識や知恵を確実に自分のものにするまで読み返す

僕はこの 3原則を守ることにしている

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