2014/05/13
今は 「認知症」
ちなみに英語では今も昔も dementia
メンタル ・ 知的機能に障害があるという意味だろう
かつて、 「精神分裂病」 と呼ばれていた疾患がある
今は 「統合失調症」
名が体を表していないからだ
いわゆる 「認知症」 は症候群であり、次の異なる疾患の総称であること
健康人が誰でも持ち備えている知的能力であり、これを、まんま、疾患名にすること自体が理論的でないこと
高血圧症のことを 「血圧症」 と呼ぶようなものである
高尿酸血症のことを 「尿酸症」 と呼ぶようなものである
下垂体前葉機能低下症のことを 「下垂体症」 と呼ぶようなものである
「認知機能不全症候群」 あるいは、 「認知機能障害症候群」 が正しいと思う
単に 「デメンチア」 と、英語をカナにすれば良い
外来語の病名をそのまま日本語にしている例はいくつもある
アレルギーしかり、アナフィラキシーショックしかり、エイズしかり
「認知症」 でなく 「認知」 と言っている場面が多いことに驚く
たとえば
「あの患者さん、認知があるから ・ ・ ・ 」
など、ナースステーションでは、よく耳にするフレーズだ
「誰だって多かれ少なかれ認知機能はあるだろう」
と、つい、ツッコミを入れたくもなる
早く変更していただきたいものである
「糖尿病」 のことを、 「高血糖症」 など、その他いろいろな疾患名に変更しようとする動きがあると聞く
「痴呆症」 には差別的、侮蔑的な響きがあるから、疾患名を変更することは理解できる
しかるに、今まで使い続けてきた 「糖尿病」 という名称を変更しなければならない理由はどこにもない
と、僕は思うのだが・・・