2014/07/22
アンプ と CDプレーヤー と スピーカーの具合が悪い
1987年発売のアキュフェーズ E- 305という奴であるが、電源を入れると、ボリュームが自動的に回転し、あっという間に最大になってしまうことがしばしば起きるようになった
1チャンネルが 180Wだから、最大になったらスピーカーが飛ぶかも知れない
だから、電源を入れた瞬間からボリュームを凝視し、動き出したら電源を即座に切る
毎日がひやひやである
これも古く、オンキョーのインテグラ C-2001という 1988年製の代物であるが、冬季、室内温度が低いと、激しいノイズが入り、音楽を聴くに耐えない
機械が暖まるまで、約 1時間は、こういった状態が続く
これまた古く、 1982年製の JBL4344スタジオモニターで、ウーハーは 38cmと大口径であるが、経年変化でウレタンエッジがぼろぼろになってしまった
後期高齢機であるから仕方ないと観念して、薬局で買った伴創膏を貼りまくってエッジ代わりとし、なんとか修復した
どうやらまともな音が出るようになったが、元の音が出ているかは甚だ疑問である
しかし、いざ調べて見ると、オーディオ専門店がない
オーディオは趣味の一部として、関連雑誌がいくつも刊行され、オーディオ専門店も多かったように思う
当時は 100万円以上もする高額な、いわゆるハイエンドオーディオ機器が結構売れ、長岡鉄男なる、自作スピーカーシステムを作る趣味人が、どの雑誌にも登場していたものだ
そして、 「スピーカーケーブルを高級品に変えただけで音が変わる」 なんて嘘みたいな話が常識で、高価なケーブルを買い求める人も多かった
(仮にケーブルの銅の純度などで音が変わるとしても、人間の耳でその違いがわかるはずがない)
ある程度のオーディオショップはあるだろうけれど、長野市内で検索すると、それらしい店がヒットしない
今の人にはないのだろう
音楽は好きな人でも、ダウンロードして端末機器に取り込んだ音源を、イアホンやヘッドホンで聴くというスタイルが一般化することによって、高音質で音源を再生するオーディオ機器の需要がなくなったということか
もはや絶滅危惧種になったといっても過言ではないだろう
近くの家電量販店に行ってみた
「オーディオコーナー」 があるにはあったが、いわゆるミニコンポだけしか陳列されていない
仕方がないので、とりあえず陳列のミニコンポを試聴してみた
「どうせ、ラジカセ (今は死語?) に毛が生えた程度の音だろう」
と予測して
そして驚いた
CDプレーヤー・アンプ一体型のコンポの音が、ずば抜けて良質なのだ
たった 9cmしかない、ウッドコーンのフルレンジスピーカーから出る重低音が、まるで 38cmの 4344みたいにすっきりしていて迫力がある
小さなスピーカーにありがちな、低音のこもり感も、ほとんど感じられない
4344よりも遥かに優れていて、ボーカルの声質が超リアルに、頭の中心で聞こえるのには感動した
今はジャズやポップス中心に聴いているので、今のニーズには、まさにフィットしている
僕は早速手に入れた
クリスコナー、ジュリーロンドン、ペギーリー、竹内まりや、ティアラなど、肉声の細かい息遣いまで忠実に再現するこのスピーカーは只者ではない
むしろ、それ以上に優れた音質が、今 10万円以下で手に入るとは俄かには信じられなかった
昔は、自分の耳の周波数特性が大して良くないのにもかかわらず 「高額であるほど音質が良い」 と盲信するオーディオマニアがいっぱいいたから利益率の高い高級オーディオ機器商法が成り立っていたという見方もあるだろう
因みにオーディオ機器の中では、スピーカーシステムが、最も利益率が高いという
1950年代の音源は多くがステレオマイク 1本でアナログ録音している
だから、今のようにマルチチャンネルでパートごとに録ってミキシングする手法よりも原音に限りなく近い
歌手の声をじっくりしっかり聴くことはできない場合が多い
声も楽器である
そして我々は歌手の声質を楽しむのだから、余計なエフェクトをつけないでもらいたい
歌の上手くない歌手が増えたということかも知れないが ・ ・ ・
今は 人工的に作り出された音源ばかりだから、再生用機器がいかに原音を忠実に再現する能力があっても無意味なのだと
だから、高級 (高額) オーディオ機器は絶滅寸前なのだと