2015/03/05
気のせいかと思った
次の瞬間、突然、暗闇が訪れた
電源が切れたのだ
窓の外はうっすらと明るく、降り積もった雪の白さが見え出している
薄暗い廊下を辿ってブレーカーの位置まで行って見る
ブレーカーは落ちていない
外へ出て、引込み線を目視してみたが、切れている部分はない
どこかの送電線のトラブルかと思い、ニュースを見ようとしたが、当然ながらテレビはつかない
電池式携帯ラジオ (いわゆるトランジスタラジオ) は持っているが、間の悪いことに病院のデスクの引き出しに入れたままになっている
暖房が切れて、だんだん寒くなってくる
熱源は灯油のボイラーだが、電子制御されているから電源が落ちれば暖房はストップする
少し時間は早いが、病院へ出勤しようと思い、車庫に下りた
車に乗り込み、シャッターのリモコンを操作しようとして、はたと気づいた
シャッターは電動式だから作動するはずかないのだ
車は使用できない
と、あきらめかけていたその時、どこかでピッという電子音が聞こえたと同時に、電源が復活した
いかに自分の危機管理がなってなかったかを思い知らされた気がした
テレビ、ラジオでは、常に防災の準備の必要性を報じているが、どこか他人事のように感じていたのは事実であり、地震、水害などの自然災害への備えは勿論大切だけれど、こんな停電だけのことで、生活が成り立たなくなってしまうことを思い知った
なにげに送っている日々の生活は、電気で成り立っていることを、改めて意識するべきであると思い知った
一般に災害時、電力の復旧はライフラインの中では比較的速いとされてはいるが
オール電化住宅の停電対策は一体どうなっているのだろうか?
寒さも緩んだ 3月であり、停電時間も 20分ほどと短かったから良かったものの、外気温が氷点下 10度にもなる厳冬期の深夜に数時間の停電が起きたら、さぞ困るだろうと思う
この日は東、中、北信の 38万戸が停電し、長野新幹線が運休、大学病院をはじめ、いくつかの病院では電子システムが使えず、診療に支障をきたし、長野市内では電力の復旧に数時間を要した地区もあったとのこと
これが今回の停電事件で僕が肝に銘じた 3原則だ