2015/09/25
この里山の頂上には、かつて城があった
城の名は矢筒城といい、 16世紀の築城と言われている
そして、九州・島津家に ルーツを持ち牟礼一帯を治めていた、信州 ・ 島津家の居城であったと推定されている
その後、武田信玄との戦に関連して上杉氏が入城したともいわれ詳細は不明なれど、城は交通の要衝に位置し、その昔は歴史の表舞台となった場所であったらしい
遥か下を眺めると、町道が病院を取り巻くようにして走っているが、これは当時の外堀であり、往時の地形の面影を色濃く残している
城址の北側には八蛇川が流れていて、城は自然を利用した平山城であったらしい
特に 2階から 4階までの病棟では、どの病室からも山々が望める
西には北信五岳 (飯縄、戸隠、黒姫、妙高、斑尾) 、東には志賀高原の山々
すなわち、どちら側の病室も マウンテンビューであり、仮に ホテルとしても最高の立地ではないかと思う
病室から見える風景は季節ごとに違った表情をみせ、大自然の中にいる喜びを常に味わうことができる
過去に 「病室から見える景色が良いと疾患の治癒が早い」 という趣旨の論文があった
90歳を超えた患者が元気に退院する光景をよく見かけるのも、窓から見える美しい風景によるのかもしれないと、ふと思う