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No.406 出版 2.

2015/10/09

毎日 200種類以上の新刊書籍が発行されるため

各書店は 自店で売れそうなものだけを発注するのだが、発注された書籍すら全てが店頭に並ぶわけではない
中には、段ボール箱に入ったまま、店頭に並ぶことなく、返品されてしまうものも多いという

そこで、書店に発注してもらい、かつ店頭にならべてもらう努力が必要となる

名の知れた著者なら、そんなことをしなくても、書店が自動的にこれらをやってくれる
しかし、ジャンルも マイナーで、著者も無名の本など、放っておけば、発注さえしてもらえない

そこで、編集者に教えてもらったことは

  1. 自分の足で大手の書店を回り、自書を発注してもらうこと
  2. 入荷した自書を、新刊コーナーに平積みにしてもらうように頼むこと
  3. 新聞数紙に書評を書いてもらい、書評の コピーを貼り付けた ポップに、 「今売れてます」 みたいな自筆の コメントをつけて平積みの上に立てること

僕は、 1.から 3.を実行した

数十軒の書店を回り、ポップを作り、平積みになった自分の本を手に取る人々を観察したが、レジまで持って行く人は少なかった

新聞の新刊掲示欄には

出版社が費用を出して、 「糖尿病の治療が変わる」 を掲載した
しかし、それだけでは足りないので、看護雑誌や、もろもろの健康関係の雑誌にも書評や、本の タイトルを掲載してもらった

これらの努力の甲斐あって

初版の 5000部はどうにか売り切ることができた

さて、次に 2刷りを何部作るかに関して

編集者と相談したところ、 「 2000部がいいところでしょう」 といわれ、まもなく 2000部の 2刷が出来上がった

結局

初版と 2刷を合わせて 7000部しか発行されなかったが、ほぼ完売することができたのは幸いだった
当初の目標であった 1万部には到底たどり着けなかったが

あるとき

自分の足では回らなかった 東京の八重洲ブックセンターに 自書が並んでいるのを見たときは嬉しくて、つい購入してしまった

その後、出版社に台湾から

英語訳を作ってくれないかとの問い合わせがあったというが、スケジュール的に無理があり断念した

出版の影響が結構大きいことを知ったのは

暫くして、神戸に住むという患者さんが 「本を読んだ」 からとの理由で僕の外来を訪ねて下さり、その後、神戸から新幹線で一月に一度、僕の外来に通院してくれたことだ


自画自賛ではあるが

この本は、当時の最先端の糖尿病学の知識を詰め込んだため、一般読者以外、すなわち、糖尿病を専門としていない医師たちからも、 「糖尿病のことがよく分かった」 、 「これで患者に説明がしやすくなった」 と、お褒めの言葉をいただいた

今でも 自分の氏名で検索すると、この本が はじめのほうに出て来る

とっくに絶版になっているものの、 ISBNの コードナンバーがついており、国会図書館には納本されているはずである

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